タヌキ、アナグマ、疥癬症

あれほど暑かった2024年の夏。秋風が吹くころになってもまだ暑い日が続き、そして急に寒くなりました。2024年に日本の「秋」はありませんでした・・・

気象庁発表(2025/1/6)によれば、2024年の日本の平均気温は平年値(20年までの30年間平均)に比べ1.48度も高く、これは1898年の統計開始以降、観測史上最も暑い年だったそうです。)

ジャンジャン、戻る♪

去年、疥癬症の治療をしたたぬき兄弟のかたわれ、ジャンジャン。

すっかり野生に戻って、今年の春から姿を見せなくなっていました。

そのジャンジャンが、最初の降雪(みぞれ)の翌日に、戻ってきました♪

安いほうのトレイルカメラは感度はよいが画質が悪い・・!

上のトレイルカメラ画像は荒すぎてよくわかりませんが、この写真の前の、まだ薄明りの残っている時間に、肉眼でその姿をはっきり見ることができました。野生のタヌキはどの子もよく似ているとはいえ、去年、数か月も餌付け+投薬した子です。明るい時間に肉眼でみればジャンジャンとわかります。

無事だったんだぁ♡♪♡

私の姿に驚いて逃げてしまいましたが、半年も野生に戻っていたのですから、当然な反応。さっそくカメラをしかけて置き餌したところ、写ったのが上の写真でした。

動画撮影にも成功。

 

その後もジャンジャンとアナグマたちは、順調に仲良くなってくれました。さすが「同じ穴の狢」といわれる動物たち。

疥癬症のタヌキ、現れる

ジャンジャンは数日通ってきた後、一時期、姿を見せなくなりました。

そして・・・

しばらく後、またタヌキが現れましたが。

その姿をみて驚きました。疥癬症で毛が抜けている!まさかジャンジャン、戻てきたはよいけど、また疥癬にかかっちゃっていたの?

 

この疥癬症のタヌキさん、私の姿にすっとんで逃げてしまいます。全然観察できません。

トレイルカメラは2台、所有しています。安いほうは感度良いのですが、画質が非常に悪く、個体識別にはほとんど役に立ちません。高いほうは画質は良いのですが、感度が悪い。この時期は天気が悪い日が続きました。あれだけ雨やみぞれがばんばん降ってくると、片方は一度もシャッターが下りないし、もう片方は空シャッターを取り続けるという(汗)。2台もカメラをしかけていてもよくわからない日が続いてもどかしかったのです。

何日もかけて、やっと判明。どうやらジャンジャンは無事、それどころか、お仲間も連れてきていました。向かって左がジャンジャン、右が新顔さんです。

 

最初に見た時は、ジャンジャンのきょうだいミンミンも戻て来た♪とぬか喜びしてしまいました。でも、どうも違う。別の子のようです。ミルミルと呼ぶことにしました。

そして、疥癬症の子。

 

この子はどうやらフルフルのようです。顔つきと、それから、その振舞いのクセから、多分フルフルで間違いないです。

フルフルは去年も疥癬症で現れて、投薬でよくなりつつも、あと1回投薬という直前に来なくなってしまった子です。すでに大人タヌキでしたから用心深く、最後まで私に馴れませんでした。

冬の前に、タヌキが3頭になったわけです。プラス、キツネも、アズサ・アユムの2頭。アナグマたちは冬ごもりにはいってしまえばあまり来なくなりますが、とはいえ晴れの日は来ることがあります。

これだけ動物達がいる状態で、人慣れしていないフルフルにターゲットをしぼって投薬するのは簡単ではありません。

フルフルひとりのときに、薬をしこんだパンをなんとか食べさせようと、ずっとタイミングを見計らっていました。でもなかなかチャンスが訪れてくれず。2週間?もっと?もかかってしまいました。

12月末にようやく、1回目の投薬に成功できた・・・と思います。食べるところは見られなかったので断言はできませんが、多分。

どうか薬が効いてくれますように。これからが冬本番。少しでも毛が生えてくれますように。

投薬はあと数回は必要。今年こそ、フルフルが最後まで付き合ってくれるとよいのですが。

 

2回目の投薬にも成功

フルフルは最初から大人タヌキとして私の前に現れましたので、人馴れしていません。人の姿に逃げちゃって、目の前では決して食べてくれない子です。
そういう子に投薬は簡単ではありませんが、そこは文明の利器。トレイルカメラで、何時ごろ来ることが多いか、どんな食べ物が好きかを観察し、タイミングをはかれば、投薬は可能です。

 

こちらは投薬2回目の直後。体力を回復してくると、もう明るい時間には来てくれませんので白黒写真ですが、毛が生えてきていることはわかります。

 

 

おもえば去年もそうでした。明るい時間に来ないはもちろん、夜中でも私が外に出れば逃げてしまうので、ほとんど肉眼では確認できない子だったんですよね。フルフルって、小さい体ながら、野生でがんばっている、根性あるタヌキさんなんです。

とりあえず2回目の投薬も成功したし、うちでたっぷりご飯を食べて体力もつきました。また、「体がつらい時はこの家に来ればよい」と学習していることもわかりました。これでちょっと安心です。

 

 

どうか、3回目の投薬まで通ってきてください。ちゃんと3回服薬すれば、疥癬症の原因ヒゼンダニを、まず100%駆虫できます。ヒゼンダニさんたちには申し訳ないけど、私はいち哺乳類として、同じ哺乳類のタヌキたちの方を味方したいんです。
フルフル、お願いだから、あと1か月、通ってきてね?

  

タヌキたち、アナグマたち

こんなおもしろ動画も撮れました。少々バズってくれたようで、再生回数10万回を超えました。ありがたいことです。

 

 

疥癬症のタヌキの治療について

私が使っているのは犬用に開発された薬です。どこの動物病院にも置いてあるような商品です。

【メールフォーム】にてご連絡いただければ、薬の名前や与え方について等、私の知っている限りを御伝授いたします。(獣医師ではありません)

(世の中には処分・虐待目的で動物に近づこうとする人がいます。そういう輩に利用されたくないので、餌付け方法等をこのような公開の場に書くことはできません。お手数をおかけしますが、ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。)

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