散弾銃の実弾を拾った話
ゴンとのお散歩中に、

散弾銃の弾を拾いました。このように、公道の上にポトンと落ちていました。

空の薬莢ならよく落ちています。この通り↓。これらは全部ライフル銃の薬莢だそうです。

今回拾ったのは散弾銃の弾でした。車に踏まれたのでしょうか、ひしゃげています。

また落ちている!バカ猟師め、また公道上から撃ったな!狩猟法で禁止されているハズだろ!
と、腹を立てて、ゴミを拾うと同じ感覚で拾って帰って、家でよく見たら。
空の薬莢ではなく、しっかり中身がつまったものでした😱😱
空の薬莢ならただの筒です。このような(これはフリー素材)。

が、今回拾ったのは、中身がつまった未使用の実弾だったのです。上にも下にも穴は開いていません。ずっしりとした重みがあります。(写真を撮り忘れたので、イメージイラストで・・汗)

未使用の実弾となりますと、・・・
※(今回のような中身の詰まった弾は「実包」というそうです。なお、実弾を込めていない銃砲や、それを撃って音を出すのは「空砲」、そのような利用のために発射音だけが出るようになっている弾は「空包」というのだとか。なるほど)
・・・たしか、銃刀法だか火薬等取締法だかの規制対象ぢゃ?警察に届けなきゃならないモノだったよね?
やばいもの拾ってきちゃった(汗

私とて初めての経験、どうしたらよいのかわからないので、とりあえず警察の「落とし物係」に電話してみました。空の薬莢かと思って何気なく拾ったものが、未使用の弾みたいだと。
「火薬になりますので担当から連絡します」といわれ、いったん電話が切れます。
てっきり折り返しの電話がくるのだと思い、のんびり待っていたら、15~20分後くらいに、玄関にノック音。なんと、制服姿の警察官でした。
最寄りの派出所からだとしても、田舎のこととて距離があります。電話をうけてすぐ連絡がいってすぐパトカーに飛び乗ったくらいの素早いタイミングでした。よくニュース等で「警察が駆けつけたところ」と表現していますが、本当に「駆けつけて」くるんだとびっくりです。
その方は警察官というより「お巡りさん」の名称がふさわしいような、親しみやすい方でしたから、以下「お巡りさん」と呼ばせていただきます。(怖い人じゃなくて良かった~。)
お巡りさんは、まずスマホで弾の写真を撮って画像を署に送りました。それから、(おそらく)火薬関係部署の人と専用電話?通信機?で話しながら、弾の状態とか、発射跡があるか等のやりとり。私には拾ったときの様子や時間を細かく聞いてきて、それをまたいちいち、署に報告。写真を撮っていましたから、時間も場所も正確にわかったのはよかったです。
電話で弾は「緩衝材に包んで袋に入れて」と指示されているのが聞こえたので、うちにあったポリ袋とプチプチを渡しました。
「これ、爆発とかするんですか?」と聞いたら
「自分も詳しくはないのですが、ここ(お尻)に強い衝撃が与えられると発射するしくみになっているので」
ということは、公道上に落ちていた弾、車が踏んだらしい跡もあり、・・・もし踏みどころが悪かったら、散弾が飛んでいたかもしれないということ?怖すぎだろ!
これだから猟師ってヤツラは!(怒)
さいごに
「現場検証したいのですが、お時間はありますか?拾った場所まで案内してください」
あらま、現場検証までするの?さすが実包ともなると、小さな弾1個でも随分厳格なのですね。こうして日本の平和は守られているのだと、むしろありがたいです。
パトカーに同乗して、拾った場所までいきました。といっても、すぐそこですけれど。パトカーの無線「現着しました」などのやりとりを聞いたり、私が「事件現場」を指さしている様子を写真に撮られたり。不謹慎ですが、刑事ドラマみたいでちょっと面白かった(笑
こんな田舎で猟師が落としたに決まっている弾でもこの騒ぎですから、これがもし大都会の真ん中で発見されたら、ニュース報道されるような大騒ぎとなるのでしょう。落とした人に何か罰則は無いのかな?聞き忘れましたが、私としては、ズボラ猟師はしっかり罰してほしいです。
道中、お巡りさんには、路上に空の薬莢がよく落ちていると繰り返し訴えました。人家の近くや公道上からの発砲は法律で禁止されています。猟師って、ほんとマナー悪いです。まあ、生き物を殺して喜んでいるような連中ですから、マナーを求める方がむりなのかもしれません。
散弾銃の弾の構造
散弾実包(ショットガンシェル)は、発射体となる弾(ショット)、弾を発射する推進力を作る火薬(パウダー)、火薬に着火するための雷管(プライマー)、弾と火薬の間でクッションの役割を持つワッズ、それらすべてを一つに収める薬莢(ケース)、の5つの要素で構成されています。
(中略)
雷管の中には「強い衝撃を加えることで爆発する」というジアゾジニトロフェノールなどの化学物質が詰められています。いうなれば「超強力なカンシャクダマ」です。火薬は雷管の高圧・高熱の衝撃波を受けて、はじめて弾を勢いよく発射するほどのパワーが出せるのです。
※新狩猟世界>『散弾実包』の中ってどうなっているの?・散弾薬莢・ワッズ・火薬・雷管・弾について詳しく解説! ハンターを目指す方へ(最終更新2022年10月13日)
下の図は私(nekohon)がネット情報をもとにAdobe Illustratorで作ったものです。私は散弾銃の実包なんて今回拾った1個しか知りませんし、すぐに警察に渡してしまい、中身なんて知るわけありません。ですから正確な構造を知る由もありません。下図はただの「イメージ図」としてご覧ください。

鉄砲の弾(実包)の廃棄について
銃砲の弾は大変危険ですので、地域のごみステーションや店舗のごみ箱などには絶対に出さないでください。このような行為は、火薬類の不法投棄に該当し、火薬類取締法違反となります。
なお、銃砲の弾は、一般の廃棄物と異なり、他人に譲渡することや廃棄することも火薬類取締法によって規制され、法律上の手続きが必要です。廃棄処分にあたっては、最寄りの警察署あるいは一般社団法人日本火薬銃砲商組合連合会(日火連)の認定販売店となっている銃砲店にご相談ください。
また、具体的な手続きについては、日火連のホームページをご参照ください。一般社団法人日本火薬銃砲商組合連合会ホームページ(外部サイト)
https://www.ogawa-eisei.jp/news/4832.html
実包を廃棄する手続きは、かなり厳格なようです。
認定販売店にまず依頼。それから、日本火薬銃砲商組合連合会 → 認定処分業者 → 都道府県と申請をあげて、許可をもらって、処分料金を払って、そこでやっと廃棄(=業者に渡す)できるのですが、その後、ちゃんと処分されましたという報告まで受けるらしい。
こちらのリンク先↓に簡単な説明図がありますので、よろしければご覧ください。
https://www.nikkaren.jp/pdf/chart.pdf
つまり、実包とは、それだけ危険なモノであるということ。地域の基幹道路上に落として放置してよいようなシロモノではないのです。
猟師は猟犬も「使い捨て」にする
Hunt Saboteurs Association (HSA) の記事です(英文)。猟期が終わると9頭の猟犬をつぎつぎと撃ち殺す猟師のことが書いてあります。
YouTubeで動画だけの視聴も可。
上記事によりますと、この猟師野郎め、この出来事のわずか3ヶ月後に、こんなことを言ったそうです。
“I just don’t want you people thinking that I don’t like the hounds. […] I love them. These are my life.”
And:
“All the bullshit you put on about not caring for them and not liking them and they are just a tool; you couldn’t be further from the truth.”
【和訳】
「俺が犬たちを好きじゃないなんて考えないでほしいね。・・やつらを愛しているよ。猟犬は俺の生きがいさ」
そして
「俺が犬たちを気にかけないとか、好きじゃないとか、ただの道具と見なしているなんてクソ話、んなワケねえだろ、でたらめだ」
(訳:nekohon)
ところが、毎年何頭くらいの猟犬を入れ替えているかという質問にはこう答えたそうです。
“I tend to have about half a dozen a year, to be honest.”
【和訳】
「まあ、半ダースくらいかな、正直なところ」
(訳:nekohon)
そして記事はこう締めくくっています。
Sadly, the scenes exposed at the Carmarthenshire Hunt are a glimpse of what occurs at hunt kennels across the UK, as thousands of hounds are killed each year.
【和訳】
残念ながら、ここカーマーゼンシャーで露見したことは、イギリスの猟犬たちにおこっている氷山の一角にすぎず、毎年何千頭もの猟犬が殺されています。
(訳:nekohon)
「これはイギリスの話でしょ?」なんてノンキなことは言わないでください。日本の猟師も似たようなものです。
でなければなぜ、猟期が終わると山で、それまでいなかった猟犬たちがさまよいはじめる?弱った猟犬を保護して警察等にとどけても、なぜ元飼い主は名乗り出てこない?
うちのゴンも、獣医師により、遺棄された猟犬だといわれました。当然、警察にも届出、保健所や愛護センターに問い合わせし、周辺の動物病院にチラシをおいてもらい、さらに地方新聞2社に計9回も広告を載せたのですが、元飼い主は現れませんでした。

また、猟犬ならば猟師同士は元飼い主を知っている人がいるかもしれないと、猟友会に問い合わせました。ある猟師もゴンを見て「猟犬だろう」といいました。が、誰がどんな猟犬を飼っているか知らないし、「猟犬はよく入れ替わるから、・・・」と言いかけて、黙っちゃって。それ以上は聞き出せなかったのですが、ウワサは本当だと確信した瞬間でした。
猟犬たちのウワサとは。
日本で狩猟が許可されているのは冬の3~4か月間です(※)。つまり、1年のうち、8~9か月間は狩猟はできません。猟師の中には、その間の飼育を面倒がる人が少なくなく、ネグレクト状態だったり、犬を山に置き去りにする猟師がいるということです。
※日本の狩猟期間は、北海道が10月1日~翌年1月31日、北海道以外は原則11月15日~翌年2月15日、「指定管理鳥獣」(シカ・イノシシ・クマ)については一部の地域で11月1日~翌年3月15日まで狩猟可、と決められています。なお、”害獣”としての駆除の許可がおりれば、上記以外の期間でも狩猟(駆除)は行われます。
私のかかりつけの獣医師も、
「その間はずっと裏庭に繋ぎっぱなしか、ケージに閉じ込めていたりで、散歩も連れて行かないから、近所の人も犬を飼っていると気づかない」
と怒っていました。さらに
「おなか一杯食べさせていると狩猟本能が失われるとかいって、食べ物も最小限しか与えない」
だから、ゴンを保護したときはとても痩せていたのですが、痩せている=放浪期間が長かったとは言えない、猟犬なら捨てられた直後でもそのくらい痩せている犬はいる、とのことでした。都市部の獣医師ではなく、こんな農村部のベテラン院長の言葉ですから、実際にそういう猟犬たちを見てきての言葉だと思います。
猟犬・野犬を保護されている「NPO犬猫みなしご救援隊」様も、2025年1月13日のブログ記事で書いていらっしゃいます。
https://blog.minashigo.jp/archives/58916945.html
私のように
野犬の保護活動をしていたら野犬には確実に
猟犬の血が流れており捨てた人間が
猟の関係者であることは疑う余地のない事実です!
日本国の
あちこちに存在する野犬は全頭猟友会の猟師が捨てた
猟犬の末裔だ!・・・と
言い切ってもよい・・・と
https://blog.minashigo.jp/archives/58916945.html
私は思ってるぐらいです。
この団体で保護される「野犬」は、どの犬もみるからに猟犬の血をひいている。セッター系、ポインター系、それから甲斐犬・紀州犬などの和犬。日本の飼い犬の犬種比率を考えればあきらかにおかしいじゃないか、と。
私もそう思います。日本の市街地をセッターやポインターがそんなに歩いていますか?見かける和犬といえば柴犬ばかりじゃないですか?それもタヌキ顔の豆柴が圧倒的。うちのゴンは11kgですが、このサイズの犬でさえ「柴犬?にしては大きいですね」と言われます。
そのほか、上記ブログでは猟師から実際に聞いた話として
・いらない猟犬は撃ち殺すか、山に置いて帰る
・猟犬には子犬を産ませるが、もらい手がなければ山や海に捨てる
などの話もあります。これが、実際に「野犬」を保護している団体さんが、つね日ごろ見聞きしていることなんです。
人家のすぐ横で発砲する猟師
矢印の猟師が発砲しています。最寄りの人家からわずか40~50メートル。

もちろん、法律違反です。
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
第38条 日出前及び日没後においては、銃器を使用した鳥獣の捕獲等(以下「銃猟」という。)をしてはならない。
2 住居が集合している地域又は広場、駅その他の多数の者の集合する場所(以下「住居集合地域等」という。)においては、銃猟をしてはならない。ただし、次条第1項の許可を受けて麻酔銃を使用した鳥獣の捕獲等(以下「麻酔銃猟」という。)をする場合は、この限りでない。
3 弾丸の到達するおそれのある人、飼養若しくは保管されている動物、建物又は電車、自動車、船舶その他の乗物に向かって、銃猟をしてはならない。
平成14年法律第88号
最終改正:平成26年5月30日法律第46号
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律|条文|法令リード
判例もあります。
人家と田畑が混在する地域内にあり、周囲半径約二〇〇メートル以内に人家が約一〇軒ある場所は、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律一六条が銃猟を禁止する「人家稠密ノ場所」に当たる。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=51229
猟銃を撃つときは、人家から200メートル以上離れていなければなりません。しかし、写真の猟師は最寄りの人家からわずか40~50メートルの距離で3発も猟銃を撃っているのです。倉庫からは20メートルってところでしょうか。明らかに違反です。
この2人に抗議しました。撃った方の猟師は近すぎることをすぐに認めましたが、もう1人の年老いた方はとぼけようとします。
「人家から何メートル離れていないといけないか知ってますか!?」
「200メートルやろ」(即答。それは知ってるんだ)
「ここからあの人家まで200メートルありますか?」
「あるんちゃう?」
「あるわけないでしょ!あなた、目測もできないの?」(あとでGoogleMapで調べたら50メートル切っていた)
「わしはA市の住民やで」(ここはA市)
「あなたがどこの住民かなんて関係ない!法律違反ですよね!?」
「耳が遠いでな、聞こえん」(と、突然聞こえなくなる)
「あら、目は悪い、耳も悪いで、猟師やっているんですか。こわい人だ」
答えませんでしたが、みるからに嫌そうな顔をしました。聞こえているじゃん。そもそもA市の住民って何?同じ市の住民同士だから見逃せってこと?
猟師のモラルなんてこんなもんです。
猟師達の本音がよくわかる記事があります。ぜひお読みください。
→キリ様のアメーバブログの記事『狩猟は所詮遊びよ遊び』
そして、上のキリ様の記事でも紹介されているYouTube動画。
この動画で猟友会員が猟銃を肩に担いで対象どうぶつを探しています。当然、この時点で弾丸は装填されています。 しかし、ご覧のように、この男のすぐ後ろには、仲間の猟友会員が歩いています。 私は、すぐ脇の道路からこれを撮影しており、道路の隣は、住宅街になっています。つまり、男が担いでいる猟銃の銃口は、道路と住宅街の方向に向けられています。
https://www.youtube.com/watch?v=GazE86bZnOk 概要欄より
できれば、私のページ内での埋め込み動画ではなく、YouTubeまでとんで、動画下の概要欄もお読みください。
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「猟師を増やせ」には反対です
近年、シカが増えた、クマが出たとよくニュースになります。そして、ほぼ必ず、猟師が減ったせいだ、猟師を増やせという人々がいます。
でも、私は猟師を安易に増やすことには大反対です。なぜなら、今から猟師の免許とろうという人たちとは、「自分の手で生き物を殺したい」という人ばかりだからです。
血を見たい、誰かを殺したい、殺すことで自分の「優位」を実感したい。
でも反撃されたらこわいし、刑務所にもはいりたくない。
だから人間は相手にしません、できません。
今から猟師になろうという輩のほとんどが、そういう、臆病なくせに残酷な連中じゃないでしょうか。なんせ平和な日本のこの時代に、趣味で鳥獣を撃ちまくろうって奴らなんですから。
そういう物騒な連中に、合法的に銃と実弾を渡し、自宅に常時保管させる。それが、今から猟師を増やす、ということです。アメリカのように、自分や愛する家族を守るために銃が欲しい、ですらない。撃ちたいから、ぶっ殺したいから、銃が欲しい。それが、今から猟師になりたい人間でしょう。
猟師を増やせ、ましてジビエ料理も増やせなんて政策には、私は大反対です。

人肉の味を覚えたクマなど狩猟技術が必要な場合があることも理解はしています。私は警察か自衛隊にそういう部隊を設置するのが良いだろうと考えています。警察や自衛隊なら銃器等の管理は徹底されるでしょうし、趣味の無意味な殺生は減るでしょうから。