地球沸騰化の今
- サッカー業界からの発信
- 2024年、北半球の「6~8月」は過去最高の「暑い夏」に
- もう切羽詰まっている!
- 温暖化対策として、有効なのは?
- 【ミートフリー・マンデー】
- 環境先進国ドイツの今
サッカー業界からの発信
「Jリーグ公式チャンネル」さんが、こんな動画を流しています。
『サッカーができなくなる日!?全員に見てほしい、地球温暖化による異常気象と気候変動の現状、その対策の必要性。【ゲスト:中村憲剛/小野伸二/内田篤人】』
なぜサッカー協会が気候変動の話?と、私も最初は不思議でしたが、良い動画でした。
世の中には今でも頑強に、地球温暖化(沸騰化)なんてウソだ、政府か経済界の陰謀だ、人間活動のせいで地球が温暖化するわけないと主張する人が少なからず存在します。マスコミに頻繁に登場するような有名人にもいますよね。
でも、科学の世界では、この温暖化は「まさに人間活動が原因」と断定されてしまいました。可能性、ではなく、確定です。
温暖化の影響をもろにうけることになるのは、若い人たちの将来です。だからこそ、グレタ・トゥーンベリさんのような若い世代が世界的に活動しているわけですけれど。
Jリーグ公式チャンネルなら、若い世代も多く見るでしょう。下手な学者が訴えるより、よほど彼らの心に響いてくれるでしょう。
Jリーグ、GOOD JOB です!
(真夏の甲子園にこだわるどこかの 時代遅れ石頭集団 とはえらい違いですね!)
2024年、北半球の「6~8月」は過去最高の「暑い夏」に
つい最近、一般社団法人環境金融研究機構がこんなニュースを出しました。
(コペルニクス気候変動サービス(C3S)によると)、8月の世界の平均気温の16.82℃は、1991~2020 年の8月の平均気温を 0.71℃上回った。産業革命前の水準に比べると1.51℃を上回った。世界全体の地表面の平均気温が産業革命前のレベルを 1.5℃以上、上回った月としては過去のうちで、13回目の月となった。https://rief-jp.org/ct12/147784?ctid=
6月から8月まで「夏」の期間を過ごした北半球の3カ月間の世界平均気温では、1991~2020年平均を0.69℃上回り、昨年6~8月の記録(0.66℃)を0.03℃上回った。観測史上では、過去最高の「暑い夏」だったことになる。
「8月の世界の平均気温、昨年8月と同率で過去最高値に。この夏の北半球の「6~8月」は過去最高の「暑い夏」だった。年間でも過去最も「暑い年」になる見通し。冬は暖冬に(RIEF)」2024-09-06
恐怖なのが、この「1.51℃を上回った」って部分です。グリーンピースははこう書いています。
産業革命前に比べて地球の平均気温が1.5℃を超えてしまうと、温暖化が連鎖的におき、そこからの気温上昇が抑えられなくなります。
「気温上昇1.5℃と2.0℃でこんなに変わる未来の災害頻度」2022年07月26日
この「後戻りできない状況」に陥るとその後に、たとえ人類が温室効果ガスの排出を止め、ネットゼロを達成しても気温は上昇し続けます。
2022年にグリーンピースはそれを2030年と予想ました。しかしこの調子ではそれより早まりそう恐怖です。
この「1.5℃の上昇=ティッピングポイント」説は、「ホットハウス・アース理論」からきています。スウェーデンのヨハン・ロックストローム博士をはじめとする環境学者たちの研究によれば、地球温暖化は温室効果ガスのみが原因で起こるわけではなく、地球のあらゆる環境、海・陸・森林・砂漠・風その他、すべてが複雑に影響しあって引き起こされるものだとされています。それら全体が温暖化に向かってしまうと、その中の一要因にすぎない「炭素」の排出量だけを削減しても、もう連鎖反応は止まらず地球環境は元にはもどらない、温暖化は進行し続ける、という理論です。その限界点が「1.5℃」なのです。
もう切羽詰まっている!
こちらの動画をご覧ください。この問題がどのくらい切羽詰まっているか、さらによくわかると思います。切羽詰まっているどころか、もう手遅れかもしれない状況なのです。ひとりひとりが、もっと危機感を持ってください。もっと真剣に考えてください。
【“沸騰する地球”の未来は?】異常気象に警戒! ゲスト:井田徹治(共同通信編集委員兼論説委員 科学ジャーナリスト)立花義裕(三重大学大学院生物資源研究科教授)9月2日(月)BS11インサイドOUT
温暖化対策として、有効なのは?
大企業や国家規模のプロジェクトに関しては、それらの関係者にまかせるしかありません。が、我々ひとり一人が、個人でもできることがあります。レジ袋をやめるより、プラスチックストローを紙ストローに替えるより、はるかに効果的な方法が。
何か?
それは、肉食をやめるか、せめて有意義に減らす、という行動変化です。
まず、こちらの動画をご覧ください。
【2分30秒で分かる、肉を減らすと地球環境が復活するワケ】
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地球も動物も人類も救うことになる、それが、プラントベースへの食事移行です。しかも、とても簡単にできることです。とくに日本人は。日本食というすばらしい文化があるのですから。
と、書きますと、しばしば反論されます。
「肉を食べられない生活なんて絶対にイヤだ」
実際のところ、弐寺皆伝様のブログ「エシカルヴィーガン(畜産動物問題)」の記事によりますと、たとえばオーストラリアの男性は『肉を食べるのを止めるなら寿命が10年縮むほうがマシ』なんだとか。
↑の記事内でもリンクされていますが、その10年説の根拠となっている研究によりますと、
“men typically eating more meat than women”
“However, being male does not increase the need for meat”
“most Australians view meat as masculine, and a surprising majority (73%) of male respondents claim they would rather have a decade taken from their life expectancy than give up meat”「男性は女性より肉を多く食べる傾向にある」
“Masculinity Matters for Meat Consumption: An Examination of Self-Rated Gender Typicality, Meat Consumption, and Veg*nism in Australian Men and Women“
「とはいえ、(生物学的には)♂が♀より肉をより多く必要とするわけではない」
「ほとんどのオーストラリア人が肉食を男らしいと考えており、男性回答者のうち、驚くほど多数が(73%)、肉を食べるのをやめるくらいなら寿命が10年縮むほうがましだと主張していることがわかった」
では、ちょっと設定を変えて質問してみたいと思います。
あなたの寿命はあと10年もありません。10年どころか、目の前にあるそのステーキを食べた直後に、あなたは死んでしまいます。これは避けられない事です。
ただし、そのステーキさえ食べなければあなたは死ぬことはありません。その後も、肉や魚を食べたらあなたは翌日には死んでしまいますが、もし食べずにいればあなたはあと10年も生き延びられます。
さて、あなたはそのステーキを食べますか?それとも、一切の肉や魚をやめて寿命を10年延ばしますか?
もし「肉が食べられないくらいなら寿命が10年縮んでも良い」が本気なら、そのステーキを食べて寿命を10年縮ませるはずです。寿命が10年違ってくる、という意味では、まったく同じことなのですから。
でも、このような状況で、迷わずステーキを食べる人はまずいないでしょう。
つまり、肉食を止めないというオーストラリア男性72%は、動物たちの苦しみや地球環境問題を、どこまでも他人ごと、遠くの出来事としか思っていないから、ということだと思います。自分とは無関係だと思うから無関心でいられるのでしょう。
それに対し、グレタさんのような若い活動家たちは、地球環境問題を、「目の前のステーキを食べたら明日死ぬ」と同じくらい身近な問題、自分ごととして捉えているのだと思います。だからこそあれほど熱心に活動する、いえ、活動せずにいられないのだと思います。
ここまでお読みいただけたのでしたら、・・・
私は何も今すぐすべての肉を止めろとはいいません。まずは週に1日だけでよいのです。プラントベース(植物性)の食事に慣れたら、徐々に実行の日を増やし、さらに生活もプラントベースへ、と進んでください。難しいことではありません。この私にだってできていることです。
【ミートフリー・マンデー】
2009年にポール・マッカートニー氏が提唱した運動です。
「地球のため、動物のため、健康のために、『週一ベジ』を初めてみませんか。」
ではさっそく、ミートフリー日におすすめの、大豆ミート商品の例を挙げますね。大豆ミート初体験の肉好きさんでも絶対に食べられる、言われなければ大豆ミートだとは気づかないであろう商品です。そして私が業務スーパーでリピート買いしているものでもあります。
畑のお肉のカレーそぼろ
神戸物産、158円(税込み170円)2024/8/19現在
甘口カレー味です。
昭和の下町の食堂で出てきたような(グリーンピースは乗っていませんが←これがわかる人は私と同世代!ニャハ)
中身はパンパンには詰まっていません。開封すると、けっこう空間が。こんな感じ。
私の想像ですが、充填時はいっぱい入っているののかもしれませんね。それが、脱気(ビンの中の空気を抜いて長期保存できるようにすること)の経過で、かさが減ってしまうのかも?
・アツアツご飯に乗せて。
・チャーハンや野菜炒めに。
・冷奴やポテトサラダにトッピング。
・カレーうどんやサンドイッチに。
・少しのお湯でとけばキーマカレー、お湯を増やせばスープカレー。
と、いろいろ使えます。
お湯でといても、ひと瓶で2~3食分になりますから、レトルトカレーを買うよりお得かと。甘口すぎる方はカレー粉を足して調整してくださいね。
※「畑のお肉のカレーそぼろ」をネットで探す
畑のお肉の魯肉飯醤(ルーローハンジャン)
神戸物産、248円(税込み272円)2024/8/28現在
台湾屋台の魯肉飯(ルーローハン)をイメージし、五香粉などの香辛料をきかせた本格テイストの調味料です。」とのこと。
上のカレーそぼろより、香辛料がしっかり効いた味です。おむすびに最高。アツアツご飯やラーメンとも相性ばつぐん。
また調味料的使い方にも適しています。野菜炒め・麺類・豆腐・ほか、なんでも合います。お料理にちょっといれるだけで味がひきしまる感じ、すっごく便利ですよ。
※「畑のお肉の魯肉飯醤(ルーローハンジャン)」をネットで探す
環境先進国ドイツの今
ドイツは動物愛護先進国として知られていますが、環境先進国でもあります。世界で初めて自然環境を保護する法律を定めたことでも有名です。
●2013年と比較して、ドイツの肉消費量は2023年は12%も減少し、かつ、この現象は加速しつつある。(“Meat consumption in Germany fell to record low in 2023” 05 April 2024, by Olivia Logan)
●ドイツ人の77%が環境保護のためには肉食を減らすべきだと考えている。2023年現在、肉を”毎日”食べると答えたドイツ人は、この10年間で約20%にまで減った。(Bundesministerium für Ernährung und Landwirtschaft ”Bundesminister Özdemir stellt Ernährungsreport 2023 vor”13. Okt. 2023)
●ドイツでは、ヴィーガン食だけを提供するレストランは、2014年の113店から2024年には393店に増加。代替肉の消費量は2019年の60,000トンから2022年104,000トンと1.7倍以上に増えてる。(statista “Share of vegans in select countries worldwide in 2023” by Nils-Gerrit Wunsch, Apr 2, 2024)
●ドイツ政府は、食の変化を支え、植物性タンパク質の普及と畜産業からの撤退を支援するための予算も計上している。(Medium “Meat Consumption in Germany has Declined over 12% as Plant-Based Sales have Doubled”)
文明開化後、日本はドイツから多くのことを学びました。あの森鴎外の留学先もドイツでした。2024年、日本のGDPは人口8380万人 (2022年)のドイツに抜かれました。今また、ドイツから学ぶべき時となったのではないでしょうか。
私としては、日本とドイツ、また手を取り合って共に闘ってほしいと思います。昔のようにアメリカやヨーロッパ各国相手にではなく、今回は、全地球の気候変動や動物虐待を相手に、一緒に。