投稿 猫詩・猫短歌・猫俳句・猫川柳・猫漢詩(1~3)

その1. (二〇〇二年八月十日)
あんこ様:短歌
- 春過ぎて夏来にけらし愛猫の 抜け毛舞い飛ぶあんこの家具類
春すぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山 (持統天皇)
あまりにかわいくない子猫時代のうちの子を保護した時の気持ちを詠める
- 可愛いというべき人は思ほえで 身の分身になりぬべきかな
あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな (謙徳公)
Trust様:短歌
- 乳(ちち)飲み子 くそ暑いのに しがみつき 我慢ならずに 母逃げ回る
tweety様:短歌
- 腹出して 寝ても暑さを 忘られず 秋の秋刀魚を 夢に抱きつ
きな様:短歌
- トロたんの雄たけびとどろに寄せ来る襖(ふすま) はがれて破れて裂けて散るかも
大海のいそもとどろに寄する波 われてくだけて裂けて散るかも (源実朝) - カリカリの月末までもありつるが 月初めだに無きが儚き
萩の花暮々までもありつるが 月出て見るになきが儚き (源実朝) - 人よりも短き命ときざみつつ 長かれと思うこの子らの生
- いつかまたいっしょに眠ろうねと 骨壺を撫でる
- 15センチに満たぬおまえのカギジッポ 幸福だけをかき寄せるよに
福桃様:短歌
- 君の為 目薬持つ手は バンドエイド 猫なで声は我が出す声
- ドアの前 後ろ姿で とうせんぼ 3にゃん揃って 残業抗議
nekohon:短歌、俳句、川柳、漢詩
- 愛しさに思わずパクリとくわえたら ニャンコのお手手は猫砂の味
- 2次会をパスして家にかけもどり「ただいま!」と呼ぶも 猫知らん顔
- これほどの猫撫で声に返事せず 缶切りの音に駆け寄ってくる
- 座布団も布団もやろう 人間は猫ほど贅沢に慣れてないから
- 可愛い目 可愛いお手手 耳あんよ なのにどうして ンコが臭い
- 鼻かんで 猫ブラシして 鼻かんで コロコロかけて またブラシして
- 目の中に入れても痛くないほど可愛いはずのニャンコの抜け毛が目に入ると やはり痛い
- これほどに鋭い爪を隠し持ち 君はなんて柔らかいのだ
- 猫がいて あたり静かで暖かで ひとり本読む これぞ極楽
- さび抜きのお寿司頼んで半分こ 私しゃりだけ猫ご満腹
- ぼろ家でもうちに帰れば猫がいる それだけでいい それだけでいい
- 手の中の大事な珠を譲ります 里親さまに今日届けます
- 君がため遠き町にいでて店めぐる 十円安い缶もとめつつ
君がため春の野にいでて若菜つむわが衣手に雪は降りつつ (仁和帝) - わが庵は田舎のボロ家猫ぞ住む あの猫屋敷とひとはいうなり
わが庵は都のたつみしかぞ住む 世をうぢやまとひとはいうなり (喜撰法師)
- にゃるほどね ここが涼しい 初夏の風
- あなうれし 猫が布団に 来てくれた
- ペロペロと 舐めた舌先 しまい忘れ
- 張り替えた 網戸に猫が もう蚊穴
- 知らん顔 ボワボワ尻尾が 暴露する
- 猫さえも 落ちる真夏の 暑さかな
- ニャカカカと 鳴く窓の外 ホーホケキョ
- ゴキブリは退治してね でも食べないでね
- 寝不足の 目にねたましい 猫団子
- キーボード 猫も打ちたい 2222222222222222222222;@lfqqqq
【漢詩風(五言律詩)】
韻を踏んでいないし文法無視なので「漢詩風」です。漢文なんて書けん!(汗)
紙破而桟在
穴大風通良
時戯花出手
狙動鳥心躍
同居連三年
価値抵万金
顎下掻更喜
将欲奪人心
紙破れて桟があり
穴大にして風通し良し
時にじゃれては花にもお手手を出し
動くを狙っては鳥にも心を躍らせる
同居三年に連なり
価値万金にあたる
顎の下掻けば更に喜び
まさに人の心を奪わんと欲す

国破山河在
城春草木深
感時花濺涙
恨別鳥驚心
烽火連三月
家書抵万金
白頭掻更短
渾欲不勝簪国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙をそそぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火三月連なり
家書万金にあたる
白頭掻けば更に短く
すべて簪に勝えざらんと欲す
(杜甫)

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その2.(二〇〇二年八月十五日)
りん様:川柳、短歌
- わが家族 多く呼ぶ名は チャムの名前
- 朝起きて 夕方帰って 真っ先に 探す姿は チャムの顔
- 話さない きみの言葉が 聞けるのなら もっといろいろ してあげれるのに
- チャムが来て 家族の絆 深まりし うちに来てくれて ほんとにありがとう
くーたん様:川柳、短歌
- よくやると 小猫見ている 大人猫
- 何ゆえに 僕達ネコを 捨てるのと 恨むでもなく 澄んだ瞳し
- 小猫ちゃん 狭い我が家で かくれんぼ おったおったと 胸なでおろす
- ネコの世話 しているそばで 主人言う 俺にも世話を やいてほしいと
- ニャン達の 寝顔見ていて チュ-をする
- ニャンだって 夏バテしている この暑さ
- 汗だくで ネコ缶買いに チラシ見て
- 我が猫が 日本一と 思いきや いずこも同じ 異句同音に
*亡きCOOちゃんに捧げる5首
- 会いたいよ 夢でもいいから もう一度 そう願いつつ 布団に入る
- 長生きを させてやれずに ごめんねと 今日も詫びてる 無知なこの母
- 水色の 澄んだ瞳が 忘られず 思い出しては 涙あふるる
- おもいっきり 抱きしめたいよ この腕に それも叶わず 骨壷を抱く
- あなた亡き 後に3ニャン 出会いしも 心の中は いつも4ニャンと

にゃぐ様:短歌
- 風来坊 エアコン清し パパ毛布 我を忘れて 夢心地
・・・ぷーちゃま - 幼き日 嬉し懐かし 猫団子 夏毛繕い そっと寄り添う
・・・びいちゃま
Trust様:短歌
- 碧き海一人佇み目を閉じる愛しき瞳今も消えぬる
- 愛らしき姿で生まれ何故急ぐ我を残して戻らぬ旅路(たび)へ
yukiyo様:短歌
- 朝寝して昼寝に夕寝夜寝していったいあんたいつ起きる??

あんこ様:短歌
- 食もなき 水なき猫の あるという おまえの飽食 何考えとんじゃ!
- いたずらを 我に叱られ 背を向ける 愛猫いつしか 鳴き寝入りたり
nekohon:川柳、短歌
- 礼服は 外に出てから コロコロを
- ひげオヤジ 猫見て声が 裏返る
- ぷにぷにの肉球ピンクに染めながら 親のシッポにじゃれつく子猫
- 猫本のサイト作ったその日から 本も読まずにパソコンばかり

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その3.(二〇〇二年八月十七日)
きな様:短歌
*内田百閒:『ノラや』によせて詠める2首
- 「猫の御飯」「猫の御馳走」明治に生まれし百閒翁は餌といふ語を使ひ給はず
- いまごろは ノラとクルツにはさまれて平目のお刺身玉子焼
あんこ様:短歌
- あの町にも この町にも 猫がいて 人がいるから 幸せがある

くーたん様:川柳、短歌
- 猫談議 あっと言う間に 時が過ぎ
- ネコ軍団 狭き我が家を 占領し
- 何しても 許してしまう ねこ馬鹿か
- 飼い猫に 野良にはノラの 意地がある 言ってる様に スプレー攻撃
- うちの猫 こんな美猫は そうおらん ほかの猫見て 負けたとつぶやく
- ねこたちよ 食べてる物は 別なれど なぜに一緒か ○ンコのくささ
- もう猫は 飼わない飼えない 思ったに 目じり下げてる 赤ちゃん言葉
みやぼう様:短歌
- 風呂上がりのホカホカママにしがみつくわが子を愛でつつ
- 手に足に 三段腹に しがみつく お前が猫で ちょっと残念
- 生死の境を乗り越え過ぎて7㎏強のデカ猫になったわが子を抱えつつ
- 生きてれば それだけでもう いいからと あの言葉には 嘘はないけど
猫まねき様:短歌
- まぶた舐め 耳舐め 肉球押しつけて 目覚まし猫なり ただし4時半
- 壁に虫 夢中になって見る猫の うしろ頭を見る猫まねき
- 「トイレでもどこでもお供いたします」 猫でなければヘンタイだよ君
nekohon:短歌
きのふまで離れて寝にし愛猫が今宵は添い寝秋ぞ来にける

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