異物誤飲で開腹手術、術後の腫れ:ハラキリされたノブナガの場合(2/10)

【著】catwings様

前のページ

【診断と治療】

場所はそこまで遠くなく、スムースにいけば20-30分で到着できる場所。一回帰宅し、早めに出発したのだがその日は道が混んでいて到着まで車で1時間位かかってしまった。

受診して紹介状をお渡しして経過を聞かれたところで、担当の先生がぶつぶつと

「異物じゃあないんじゃないか?」

と。おそらく、半年ほど前から若干体重が減っていることが引っ掛かったのではないだろうか。再度超音波とCTを提案された。

超音波は良いが、CTは価格が気になった。

というのは、大分前の話だがコザイが、歩けなくなってしまった事件があった。水を飲もうとしても、水飲みに顔を突っ込んでしまったりした。仕事に行く前に一回獣医さんに預けて、帰りに色々お話をした時に頭部CTを取ってみる方法もあるのと提案があったのだ。

その時の価格が確か10万円位・・・。緊急性がなさそうなのと、改善傾向だったのでコザイにCTは受けさせなかったのだが。(その時は、おそらく私の眠りが浅くて使用していた軽い安定剤をコザイが飲んでしまったのだろうと結論づけられた)

その時の記憶がありちょっとビビってしまったのだが、価格を聞いたら約1万+αで受けられるそうなので速攻お願いした。

30分ほどで検査が終了し、説明を受ける時に先生はサクッと

「異物ですね!」

と。

治療は手術になる。(下の画像を見ながら読んでください。先生が書いた絵は何処かに行ってしたので自分で書き直しました)

画像の一番上の絵:腸の中に異物がある状態。

術式は以下のように説明された。

Ⅰ.開腹して腸が健康なら、腸に切開を入れてそこから異物をトゥルンと出す(・・・本当にトゥルンって言ったんですよ・・・)

Ⅱ.もし、異物の周りの腸の色が悪くなっていたり、壊死していた場合、悪い腸も一緒に切除する。  その場合、端々吻合をするが、悪い所が長い場合繋げない事もある。

Ⅲ.もし、繋ぎにくい場合は処置をして(この処置については細かい説明はなし)、一回閉じてからもう一度開ける可能性も。

Ⅰの場合のコストは約30万、Ⅱの場合のコストは約60万、Ⅱの場合は状況によっては出血や浸出液を表に出す管(ドレーン)を入れる場合もある。

リスクについては、場合によっては再手術の可能性も示唆された。最終的には開けてみなければどうなるか分からないと(まあ、緊急なので当たり前と思いますが)。

ノブナガの全身状態が悪くて、何とかの分類によるとⅠからⅣまでの分類中のⅢ、もしかしたらⅣかもしれない・・・と。この状態では麻酔のリスクが1%位で、その中には死亡するリスクも含まれる。でも実際のところは、我々は慣れているので(心配ないと言おうとしていたと思います)

と、ここまで聞いたところで

「構いません、この子このままにしていると死んじゃうから」

とお願いした。

手術の説明の図

費用は多めにお話ししているので、最小手術になった場合はCT代を入れても、30万でお釣りが来るだろうと。(最小手術の場合の)退院は術後4日目位とのこと。その日、もう一度採血したところ電解質がくるってきていたが、補正前でも手術可能。何時から手術が可能か伺ったら20:00から可能・・・(その時点で既に18:30)。一番簡単な手術で大丈夫だった場合は約1時間で終わる。

ノブナガはそのまま入院して、飼い主は帰宅して、待機。帰りは道が空いていてとても早く帰れて、ノブナガには申し訳ないと思いつつ大急ぎで夕飯食べて、ドキドキしながら待っていた。

そして電話は予定通り9:00頃にかかってきた。

先生からは、以下の説明があった。

無事に終了して、一番簡単な術式で済んだ。本猫ももう、麻酔から覚めている・・・と。
腸も悪くなっていなかったので、異物を取り除いただけ(つまりⅠ.のパターン)・・・と。

・・・良かった・・・本当に良かった。

ちなみに、
何が出てきましたか?
と尋ねたところ

わからないんですよね。何だか硬くて、まるで牛筋のようだと(他のスタッフと)話していたんです。

と仰っていた。

次のページ

【無断転載厳禁】
このページの文章・画像の著作権はcatwings様にあります。
Copyright©2021 catwings All Rights Reserved.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA