猫に危険な植物:毒!食べさせないで!(7)

猫達

*同居の工夫:猫と暮らす知恵*

食べさせないで!その7:有害な植物の種名:た行

猫に有害な植物は700種も

有害植物・有毒植物のうち、代表的なものを集めました。
これ以外にも有害・有毒な植物は多く存在するようです。もし愛猫が何らかの症状を見せた場合、できれば直前に食べた(かもしれない)植物も一緒に獣医師に見せてください。診断の決め手になるかもしれません。

*植物名*

「た」から始まる植物種

【著:管理人 2002年~】

ダイオウ(ヤマダイオウ)

  • 科名:タデ科
  • 症状:嘔吐、下痢、黄疸、肝不全、腎不全、不整脈、低カルシウム血症、など。
  • 成分:アロエエモジン aloe-emodin、センノシドA sennoside A

タイツリソウ(ケマンソウ、フタボシ、ヨウラクボタン)

  • 科名:ケシ科
  • 症状:嘔吐、胃腸炎、体温や脈拍の低下、幻覚、呼吸困難、など。に至ることもある。
  • 成分:

タイマ(アサ)

  • 科名:クワ科
  • 症状:運動失調、幻覚、麻痺、沈鬱と興奮、嘔吐。
  • 成分:テトラヒドロカンナビノール(THC) 

タイミンクワ(キョウチクトウ、タウチク)

  • 科名:キョウチクトウ科
  • 症状:皮膚のかぶれ、口腔の頭痛、嘔吐、下痢、腹痛、ときに心臓麻痺、など。ヒトでさえ死亡報告が多々あるほど毒性が強く要注意。
  • 成分:オレアンドリンoleandrin、アディネリンadynerin。

「古代ギリシャのアレキサンダー大王率いる軍隊は、キョウチクトウの枝を串にして肉を焼いたため多くの兵士を失った、と伝えられている。同じような事件は、ナポレオンの軍隊にも、太平洋戦争のとき南方にいた日本軍にも起こった、といわれている。」「毒草を食べてみた」p.22 著:植松黎

タウチク(キョウチクトウ、タイミンクワ)

  • 科名:キョウチクトウ科
  • 症状:皮膚のかぶれ、口腔の頭痛、嘔吐、下痢、腹痛、ときに心臓麻痺、など。ヒトでさえ死亡報告が多々あるほど毒性が強く要注意。
  • 成分:オレアンドリンoleandrin、アディネリンadynerin。

「古代ギリシャのアレキサンダー大王率いる軍隊は、キョウチクトウの枝を串にして肉を焼いたため多くの兵士を失った、と伝えられている。同じような事件は、ナポレオンの軍隊にも、太平洋戦争のとき南方にいた日本軍にも起こった、といわれている。」「毒草を食べてみた」p.22 著:植松黎

タケニグサ

  • 科名:ケシ科
  • 症状:嘔吐、胃腸炎、体温や脈拍の低下、幻覚、呼吸困難。に至ることもある。
  • 成分:サングイナリン sanguinarine、ケレリスリン chelerythrine

タチアオイ(エンレイソウ)

  • 科名:ユリ科
  • 症状:ユリ科は猫にとっても最も恐ろしい植物のひとつ。尿細管変性を起こし、 嘔吐、下痢、沈鬱、脱水症状、腎臓障害、視力障害や失明、呼吸困難、手足のしびれ、循環不全、全身麻痺など。 死亡することも。また回復しても慢性腎不全や膵炎に移行する危険がある。葉を1枚食べただけでも中毒死するおそれがあり、また、体に付いた花粉をなめた猫の死亡例も報告されている。花瓶の水も中毒の原因になり得る。
  • 成分:サポニン saponin

タチバナモッコク(ミシマシキミ)

  • 科名:ミカン科
  • 症状:嘔吐、手足のけいれん、麻痺。
  • 成分:

タバコ

  • 科名:ナス科
  • 症状:葉はニコチン中毒をおこす。食べて数分後~数時間後に脈が速くなる、よだれ、ふるえ、ひきつり、ふらつきなど。 その後、呼吸困難、虚脱。ナス科の植物は嘔吐、腹部の痛み、血便、、下痢、めまい、口内の乾燥、呼吸困難などをひきおこすことがあるので注意。 けいれん、麻痺などの神経症状、心筋梗塞などに進行し、死ぬことも。
  • 成分:ニコチン nicotine

タマネギ

  • 科名:ネギ科
  • 症状:ネギ類共通の症状として、血液中の赤血球が壊れ溶血性貧血をおこす。心臓の鼓動が速くなる、ふらつく、横断、嘔吐、下痢、口内粘膜蒼白、など。症状は個体差が大きく、最悪死亡することもある。加熱しても効力は衰えないのでハンバーグなどネギ入り料理にも注意。
  • 成分:アリルプロピルジスルファイド allyl propyl disulfide

タムシグワ(クサノオウ、ニガクサ、ハックツサイ)

  • 科名:ケシ科
  • 症状:嘔吐、胃腸炎、体温や脈拍の低下、幻覚、呼吸困難、など。に至ることもある。
  • 成分:モルヒネ morphine、コデイン codeine、パパベリン papaverine

その他

  • タカサゴユリ(ユリ科)
  • タマサンゴ(ナス科)

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「ち」から始まる植物種

【著:管理人 2002年~】

チシャノキ(エゴノキ、ロクロギ)

  • 科名:エゴノキ科
  • 症状:口腔と喉の刺激、胃のただれ、溶血作用。
  • 成分:エゴサポニン jegosaponin

チドリソウ(ヒエンソウ、デルフィニウム)

  • 科名:キンポウゲ科
  • 症状:食べて2~3時間後に不整脈、吐き気、腹部の痛みなど。異常な興奮の後、昏睡に陥り、死ぬことも。キンポウゲ科の食物は毒性の非常に強いものが多いので注意。
  • 成分:デルフィニン delphinine

チューリップ

  • 科名:ユリ科
  • 症状:ユリ科は猫にとっても最も恐ろしい植物のひとつ。尿細管変性を起こし、 嘔吐、下痢、沈鬱、脱水症状、腎臓障害、視力障害、呼吸困難、手足のしびれ、循環不全、全身麻痺など。 死亡することも。また回復しても慢性腎不全や膵炎に移行する危険がある。葉を1枚食べただけでも中毒死するおそれがあり、また、体に付いた花粉をなめた猫の死亡例も報告されている。花瓶の水も中毒の原因になり得る。特に球根に注意。
  • 成分:

チョウセンアサガオ(マンダラケ、キチガイナス、エンゼルトランペット)

  • 科名:ナス科
  • 症状:のどの乾き、粘膜の乾燥、瞳孔の拡大、心臓の鼓動の異常、痙攣、 嘔吐、腹部の痛み、血便、下痢、めまい、呼吸困難などをひきおこすし、死ぬことも。チョウセンアサガオは全草が猛毒となるので注意。
  • 成分:ヒヨスチアミン hyoscyamine、スコポラミン scopolamine、アトロピン atropine
  • *2016年11月9日兵庫県でチョウセンアサガオの種を従業員の食事に意図的に混入した店長が逮捕されるという事件がおこった。従業員は意識混濁で入院。

チンチョウゲ(ジンチョウゲ)

  • 科名:ジンチョウゲ科
  • 症状:皮膚炎、嘔吐、口内炎、胃炎。
  • 成分:ダブネチン daphnetin

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「つ」から始まる植物種

【著:管理人 2002年~】

ツクバネソウ(ツチハリ、ノハリ)

  • 科名:ユリ科
  • 症状:ユリ科は猫にとっても最も恐ろしい植物のひとつ。尿細管変性を起こし、 嘔吐、下痢、沈鬱、脱水症状、腎臓障害、視力障害、呼吸困難、手足のしびれ、循環不全、全身麻痺など。 死亡することも。また回復しても慢性腎不全や膵炎に移行する危険がある。葉を1枚食べただけでも中毒死するおそれがあり、また、体に付いた花粉をなめた猫の死亡例も報告されている。花瓶の水も中毒の原因になり得る。特に球根に注意。
  • 成分:

ツチハリ(ツクバネソウ、ノハリ)

  • 科名:ユリ科
  • 症状:ユリ科は猫にとっても最も恐ろしい植物のひとつ。尿細管変性を起こし、 嘔吐、下痢、沈鬱、脱水症状、腎臓障害、視力障害、呼吸困難、手足のしびれ、循環不全、全身麻痺など。 死亡することも。また回復しても慢性腎不全や膵炎に移行する危険がある。葉を1枚食べただけでも中毒死するおそれがあり、また、体に付いた花粉をなめた猫の死亡例も報告されている。花瓶の水も中毒の原因になり得る。特に球根に注意。
  • 成分:

ツツジ

  • 科名:ツツジ科
  • 症状:葉と蜂蜜に含まれるグラヤノトキシンにより、よだれ、嘔吐、蹴り、視力障害、筋力低下、徐脈、痙攣、昏睡、など。消化器症状は数時間以内に発生。摂取量が多いと数日で死亡
  • 成分:グラヤノトキシン類 grayanotoxin

ツリフネソウ

  • 科名:ツリフネソウ科
  • 症状:嘔吐、鎮痛、胃腸障害、子宮収縮。
  • 成分:ヘリナル酸、インパティニド、シュウ酸カルシウム calcium oxalate
  • *アメリカASPCAでは2016/11/18現在、ツリフネソウ科(impatience plants)は猫/犬には無害と分類しています。⇒こちら(英語です)。が、日本語の本やサイトでは要注意とされているのを多く見ます。どちらが正しいのか私にはわかりませんが、人への健康被害として嘔吐や胃腸炎が報告されている以上、猫にも注意するに越したことないだろうとは思います。

ツリニチニチソウ(蔓日々草:ツルギキョウ、ビンカマジョール)

  • 科名:キョウチクトウ科
  • 症状:行動の異常、ひどいけいれん、ふるえなど。
  • 成分:近縁の日日草はビンカアルカロイド vinca alkaloidsと総称されるビンクリスチン vincristine、ビンドリン vindoline、ビンブラスチン vinblastineなどを含む。ツルニチニチソウは無毒との報告も。

ツルギキョウ(ツリニチニチソウ、ビンカマジョール)

  • 科名:キョウチクトウ科
  • 症状:行動の異常、ひどいけいれん、ふるえなど。
  • 成分:近縁の日日草はビンカアルカロイド vinca alkaloidsと総称されるビンクリスチン vincristine、ビンドリン vindoline、ビンブラスチン vinblastineなどを含む。ツルニチニチソウは無毒との報告も。

ツルノキ(ユズリハ)

  • 科名:ユズリハ科
  • 症状:嘔吐、下痢、腹痛、肝障害、黄疸、麻痺。死に至ることもある。
  • 成分:

その他

  • ツゲ(ツゲ科)

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「て」から始まる植物種

【著:管理人 2002年~】

ディフェンバキア(シロガスリソウ)

  • 科名:サトイモ科
  • 症状:口内炎、舌炎、よだれ、皮膚炎など。
  • 成分:葉に含まれるシュウ酸カルシウム calcium oxalate の針状結晶。未検証の蛋白質性毒素も含まれるとされている。
  • *英名 dumb cane(口がきけなくなる茎)、dumb plant(口がきけなくなる植物)は、誤って食べると数日間も口がきけなくなるほどの毒性があるとされるため。

デルフィニウム(ヒエンソウ、チドリソウ)

  • 科名:キンポウゲ科
  • 症状:食べて2~3時間後に不整脈、吐き気、腹部の痛みなど。異常な興奮の後、昏睡に陥り、死ぬことも。キンポウゲ科の食物は毒性の非常に強いものが多いので注意。
  • 成分:デルフィニン delphinine

その他

  • テッポウユリ(ユリ科)

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「と」から始まる植物種

【著:管理人 2002年~】

トウゴマ(ヒマ)

  • 科名:トウダイグサ科
  • 症状:皮膚炎、口腔の灼熱感、嘔吐、下痢、腹痛、血圧上昇、めまい、けいれん、神経障害、呼吸困難、腎不全。に至ることもある。
  • 成分:糖タンパク質のリシン ricin、アルカロイドのリシニン ricinine
  • 種子をしぼって精製したものがヒマシ油として、様々に利用されている。しぼった圧搾残差に含まれるリシンは極めて強い毒性を持つ(青酸毒の数万倍とも)。

トウダイグサ(スズフリバナ)

  • 科名:トウダイグサ科
  • 症状:皮膚炎、口腔の灼熱感、嘔吐、下痢、腹痛、血圧上昇、めまい、けいれん。
  • 成分:

ドクウツギ(ウジゴロシ、サルコロシ、オニウツギ、イチロベコロシ)

  • 科名:ドクウツギ科
  • 症状:摂取後30分くらいで発症。嘔吐、流涎、瞳孔縮小、血悪上昇、全身硬直、けいれん、呼吸困難。に至ることもある。おいしそうな赤い実は味も甘いため、誤食した人の中毒が多発している植物。
  • 成分:コリアミルチン coriamyrutin、ツチン tutin

ドクゼリ(オオゼリ、ウバゼリ、ウマゼリ、イヌゼリ)

  • 科名:セリ科
  • 症状:流涎、嘔吐、胃腸炎、行動の異常、ひどいけいれん、ふるえなど。に至ることもある。経過が非常に早い。
  • 成分:シクトキシン(チクトキシン) cicutoxin
  • *1992年4月宮城県で、ドクゼリの根を根ワサビと間違えて食べた33人が中毒する事件があった。ヒトこそ要注意な植物ということ。

ドクニンジン

  • 科名:セリ科
  • 症状:食べて数分後~数時間後に脈が速くなる、よだれ、ふるえ、ひきつり、ふらつきなど。その後、呼吸困難、虚脱。
  • 成分:(+)-コニイン coniine
  • *ソクラテスの死刑執行に使われたとされる毒草。

トチノキ(アカバナトチノキ)

  • 科名:トチノキ科
  • 症状:下痢、胃腸炎、脱水など。
  • 成分:エスクリン esculin、エスシン escin

トマト

  • 科名:ナス科
  • 症状:ナス科の植物は嘔吐、腹部の痛み、血便、、下痢、めまい、口内の乾燥、呼吸困難などをひきおこすことがある。けいれん、麻痺などの神経症状、心筋梗塞などに進行し、死ぬことも。トマトは、熟した実は無害だが、芽や葉に注意。
  • 成分:トマチン tomatin、a型-ソラニン a-solanine

トリカブト(ブス、ブシ、カブトギク、カブトバナ、ハナトリカブト)

  • 科名:キンポウゲ科
  • 症状:食べて2~3時間後に不整脈、吐き気、腹部の痛み、流涎、口腔の灼熱缶、下痢、運動失調、不整脈、けいれんなど。異常な興奮の後、昏睡に陥り、死ぬことも。葉と根に含まれるアコニチンが心機能を抑制する作用があるため。 キンポウゲ科の食物は毒性の非常に強いものが多いので注意。
  • 成分:アコニチン aconitine、メサコニチン mesaconitine、ヒパコニチン hypaconitine
  • *アコニチンのヒト経口半数致死量はわずか2-4mg(1mg=1gの1000分の1)。

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*植物名*

参考文献

【著:管理人 2002年~】

上記はいずれも下記文献を参考にしました。【プロモーションリンク】

管理人は獣医師でも学者でもないため、症状等についてはすべて本からの受け売りです。自分で実験したわけではありません。

もっと知りたい方はどうぞ本をご入手ください。本には対処法も書いてあります。ネットは便利ですが、やはり信頼できるのは書物だと思います。

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