また猟銃を使った事件が
また猟銃による殺人事件が発生しました。
長野県中野市で現在、4名もの死者が確認されています。
亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
猟銃による事件といえば、去年2022年1月、埼玉県ふじみ野市で発生した事件を思い出します。
66歳の男が、前日に死亡した母親を生き返らせろと医師に強要し、不可能だといった医師を射殺してしまった事件です。
どちらの事件でも犯人が猟師免許を持っていたかどうかまでは、私にはわかりません。
(※5/29追記:長野県の犯人は所持者だったようです)
けれども使われた武器が猟銃であることは共通しています。
なぜ彼等は猟銃を持っていたのか?
それは猟師には猟銃の個人所有が許可されているからです。
銃といえばまず警官を思いつきますが、警察での拳銃等の保管管理はとても厳格です。
持ち歩いているのも警官です。
彼等から銃を奪うのは非常に難易度が高くなります。
それに対し、猟銃はどうでしょうか?
猟銃は、一般個人宅で保管されているのです。
それも、戸締りの習慣のない爺ちゃんの田舎家だったりします。
そしてそこに猟銃があることを、地域住民のほぼ全員が知っていたりします。
猟銃が欲しい人間にとって、それを盗み出すのは簡単なことでしょう。
爺ちゃんなんて、ちょいとおだてれば使い方まで自慢げに教えてくれます。
猟師は、動物を殺すことで自分は強いなどと錯覚し、自己アイデンティティを保っているのです。
猟師に実際に話しかけてみてください。
彼等がどれほど嬉しそうに話しだすか。
そんな「猟師」という人種を、日本は今、増やそうとしています。
猟銃所持者を増やそうとしているのです。
「ジビエ」だなんだと騒ぎながら。
私は絶対に反対です。
今から猟師免許をとろうなんて人たちとは、みんな
「自分の手で生き物を殺して楽しもう」
って連中なのだから。
血を見たくてたまらない人達。
誰かを殺したくてたまらない人達。
そういう物騒な連中に、合法的に銃と実弾を渡し、自宅に常時保管させる。
それが、今から猟師を増やす、ということです。
簡単に盗み出せる銃を増やす、ということでもあります。
ところで、猟銃(空気銃含む)による年間死傷者の数を御存知ですか?
【猟銃・空気銃による事故の発生状況の推移(平成26~30年)】
e-Govデータポータル (https://data.e-gov.go.jp/info/ja)より抜粋
年次 死者数(負傷者数)
平成26 13人(16人)
平成27 10人(6人)
平成28 12人(13人)
平成29 13人(11人)
平成30 5人(3人)
令和1 4人(15人)
令和2 11人(10人)
【7年計】 68人(74人)
※注 猟銃による自殺者数を含む
毎年10人前後が死んでいることになります。
驚くべきは、負傷者数との差の小ささ。
これは、猟銃で撃たれたらほぼ2人に1人は死んでしまうということです。
では、日本一の猛獣、クマはどうでしょうか?
人々にこれほど恐れられているツキノワグマやヒグマたち。
ちょっと姿を見せただけで、たちまち警察だ猟師だなんだと集まって殺されてしまうクマたち。
そんな恐ろしいクマによる人身被害はどのくらい発生しているのでしょうか?
【クマ類による人身被害について[速報値]】
環境省自然環境局 野生鳥獣の保護及び管理(https://www.env.go.jp/nature/choju/)より抜粋
年次 死者数 (負傷者数)
平成26 2人(121人)
平成27 0人(56人)
平成28 4人(105人)
平成29 2人(108人)
平成30 0人(53人)
令和1 1人(157人)
令和2 2人(158人)
【7年計】 11人(758人)
死者数は、なんと、猟銃による死者数の約1/6でした!
負傷者数は多いです。猟銃による負傷者数の約10倍にもなります。
が、死者数は逆に1/6。
猟銃の殺傷力がどれほどすさまじいか、よくわかる数字です。
繰りかえします。
猟師を増やしてジビエ料理も増やせなんて政策には、私は大反対です!
↑地域の幹線道路上、アスファルトの上に落ちていた薬莢。犬の散歩で歩く距離でこれだけ拾えました。猟師が、山奥ではなく路上から、それも一般車両も市バスも高齢者送迎バスも通る道路から発砲している証拠です。