猫の年齢換算表

猫団子

*同居の工夫:猫と暮らす知恵*

猫の年齢を人の年齢に換算すると

【管理人 2005年】

「何歳の猫は人でいえば何歳に該当する」なんて話をよく聞きませんか?

でも、この年齢換算、説によって驚くほど大きな差があります。そもそも、ネコとヒトは全く別種の生き物。ネコ年齢を無理にヒト年齢に換算する方がナンセンス。

ですから、このページはあくまでお遊び、酔っぱらいの戯言程度にお読みください。

赤ちゃん猫

年齢換算表

猫さんの年齢(A)(B)(C)(D)(E)(F)
20日1歳    幼齢期
1ヶ月  1歳1歳 
1ヶ月半4歳    
2ヶ月   3歳 
3ヶ月6歳  5歳 
6ヶ月15歳 18歳9歳 若齢期
9ヶ月18歳  13歳 
10ヶ月  19歳  
1年20歳20歳21歳18歳17歳壮齢期
1年半24歳  20歳20歳
2年32歳25歳24歳24歳23歳
3年 30歳28歳28歳28歳
4年40歳35歳32歳32歳32歳
5年 40歳36歳36歳36歳熟齢期
6年48歳45歳40歳40歳40歳
7年 50歳44歳44歳44歳
8年56歳55歳48歳48歳48歳
9年 60歳52歳52歳52歳
10年64歳65歳56歳56歳56歳老齢期
11年 70歳60歳60歳60歳
12年72歳75歳64歳64歳64歳
13年 80歳 68歳68歳高老齢期
14年80歳85歳 72歳72歳
15年 90歳76歳76歳76歳
16年90歳95歳 80歳80歳
17年 100歳84歳 84歳
18年 105歳  88歳超高老齢期
19年 110歳  92歳
20年 115歳100歳 96歳
      
  • (A)株式会社インターズー発行 「interzoo クリニッククラブ」より
  • (B)平岩米吉著 『猫の歴史と奇話』 より
  • (C)ベネッセ・ムック 『猫を困らせない飼い主になる本』 より (資料提供:メリアル・ジャパン)
  • (D)「ペピイ」(ペット用品販売等) より
  • (E)「猫こんなとき救急マニュアル100」高野瀬順子著より
  • (F)「アパート・マンションでの猫の飼い方育て方」高崎計哉著より

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年齢換算についての考察あれこれ

【管理人 2005年】

ネコの歳をヒトの歳に換算するのはあまり意味のないことではありますが、遊びでいろいろ考察するのは面白いとおもいます。

子猫の場合。

ネコは大体1歳くらいで独り立ちできるとし、それをヒトの成人にあてはめ、ネコの1歳はヒトの20歳くらいと考える。

これはイメージ的にもそのくらいかなとは思います。 1歳のネコはまだ若々しく、時には幼ささえ感じられますがひととおりのことはできる。20歳のヒトも、まだまだ危なっかしいながらいちおう社会人としても認められるようになります。

別の考え方として。

ネコの乳歯は、生後4ヶ月半くらいで、永久歯に生え替わる。ヒトの生え替わりは平均7歳くらいで終わるとしてネコの4ヶ月半をヒトの7歳とする説。(生え替わりが終わる時期と、永久歯が完成する時期は同じではありません。永久歯が完成するのはそのかなり後です)

また、雌ネコは4ヶ月~12ヶ月、ふつう7ヶ月くらいで最初の発情を迎える。雌ヒトは9歳~18歳、平均12.3歳で初潮を迎える。この考え方では、ネコの7ヶ月をヒトの12歳とみなすことになります。

1歳以上のネコさん

単純な方法では、2002ギネスブック認定の猫最高齢は34歳。ギネス非公認では36歳というのもあります。(注)  ヒトはフランスのジャンヌ・ルイーズ・カルマンさんの122歳。122歳を単純に34歳で割ればネコの1年はヒトの3.5年に相当すると言うことになります。

(注)その後2006年版ギネスブックには、J.Perryさんの愛猫 Creme Puff ちゃん 37歳6ヶ月 (アメリカ) という記述があり、しかも本の執筆時はまだ生存中!その後、ネットの情報では38歳と3日で亡くなったようですが、最新版ギネスブックを購入していないので、印刷物による確認はできていません。(追記2008.3.23.)

少し前の書物には、ネコは平均12年くらい生きるとかかれていました。最近の本では、日本の飼い猫は12-15歳、20歳まで生きる子もと、寿命が伸びています。

ヒトの平均寿命は、世界平均では男63.8歳、女67.2歳((2000~2005年)。 日本人は、男78.64歳、女85.59歳だとか(2005年7月22日付朝日新聞)。

以上より大雑把に考えて、ネコの12歳はヒトの63~67歳、長寿になった日本のネコは15歳でヒトの78~85歳?

野良猫の寿命は3年、良くて4年、5年を越えるのはまれ、というのは日本の本にも西洋の本にも書いてありますから、多分世界どこでもそうなのでしょう。

ただしこれはある年齢以上まで成長した野良猫たちの統計。多くの野良猫赤ちゃんは、乳児期に死亡してしまいます。ネコボランティアさんの話では「野良猫の子猫は育ってもせいぜい1匹、2匹以上が大人まで育つことはまずない」そうな。生まれた子猫全部の平均寿命を調べたら1年に満たないでしょう。

野良猫の生活を比べる対象として、ヒトに無理にあてはめるとしたら縄文時代くらい?縄文時代でも、信頼に値するだけのデータはなかなかとれないようですが、(乳幼児の遺骨は大人の遺骨にくらべ残りにくい為)、三内丸山遺跡などの調査では、縄文時代のヒトの平均寿命は、18世紀ヨーロッパの乳幼児死亡率から推定すると15歳くらい、実際には乳幼児死亡率はもっと高かっただろうから12歳くらい、だそうです。野生に近い状態では、ネコもヒトも平均寿命は(ヒト年齢の)十代前半ということらしいです。

もうひとつ資料があります。

1671~1725年の日本人の2歳児の平均余命は男36.8歳、女29.0歳。江戸時代は男尊女卑が強かったから女性の方が短命だったんですね。で、この29~36歳を、野良猫の平均寿命3年と比較することができるかもしれません。江戸時代でも薬はあったから、野良猫よりは待遇が良いとして、ネコの3歳はヒトの20代後半くらい?

おまけ。

平岩米吉氏の本では28歳までお産を続けたアメリカの猫の話があり、また、ギネス等では非公認らしいのですが、30歳でお産をしたという猫 (イギリス・スタッフォードシャーのキティ)なんて話もあります。一方、ヒトの最高齢出産はルーマニア人女性の66歳だとか。とすると、猫の30歳はヒトの66歳?

30歳は例外だとしても、20歳前後の出産例はけっこう報告されています。ヒトが閉経するのは平均50歳くらい。20歳のネコと50歳のヒトでは、肉体年齢はどちらが若いのでしょうね?

【参考HP】

*人間の寿命について見るなら⇒厚生労働省大臣官房統計情報部の人口動態・保健統計課→「日本人の平均余命」

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高齢猫
愛猫トロ、20歳のころ

猫の平均寿命について

【管理人 2005年~】

一般社団法人ペットフード協会の調査によりますと、日本の飼い猫の平均寿命は以下の通りとなります。(小数点第二位以下四捨五入)

調査年度全体家の外に出ない家の外に出る
2010年14.3歳15.9歳12.1歳
2011年14.4歳15.8歳12.3歳
2012年14.5歳15.7歳12.3歳
2013年15.0歳16.0歳13.2歳
2014年14.8歳15.7歳13.2歳
2015年15.8歳16.4歳14.2歳
2016年15.1歳15.6歳13.7歳
2017年15.3歳16.3歳13.8歳
2018年15.2歳16.0歳13.6歳

法律でも完全室内飼いが推奨されていることですし、やっぱり愛猫は外に出さない方が良いようです。

もう一つの資料。

アニコム損害保険株式会社が、猫・犬の品種別の平均寿命を発表しています。それによりますと、一番長寿なのが日本猫の15.2歳。次は混血猫とラグドールの14.9歳。逆に最も短命なのがミヌエットの8.3歳となっています。

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江戸時代の猫の寿命は?

ところで、猫たちの寿命が十年以上まで延びたのはつい最近のことです。江戸時代の猫たちは10歳以上生きる猫は珍しかったようです。

江戸時代中期から後期にかけて、旗本・南町奉行の根岸鎮衛が書いた『耳嚢(みみぶくろ)』という書があります。医師や老人、訪問客など、ちまたで耳にした奇話や、各種治療法等の覚書、とりとめもない噂話等を多数書き留めた雑話集です。

その中に、化け猫(猫股)の話も出てきます。

それによりますと、猫は「十歳をすぎればどの猫でも人語を話せるようになり、十四、五歳にもなれば神変を得るが、そこまで長生きする猫はいない」と言っています。これはつまり、ほとんどの猫は10歳を迎える前に死んでしまい、たまに長生きできた猫でも14歳を越えるような猫はほぼいなかった、ということなのでしょう。

以下、該当部分を書き出しますので、ご興味のある方はどうぞ。

巻之四 猫物を言ふ事

寛政七年の春、牛込山伏町の何とか言へる寺院、秘蔵してを飼けるに、庭に下りし鳩の心よく遊ぶを睍(ね)らひける様子故、声を掛け鳩を逐ひ逃しけるに右、「残念也」と物言ひしを和尚大に驚き、右勝手の方へ逃しを押へて小束持(こづかもち)、「汝畜類として物を言ふ事奇怪至極也。全く化け候か、人をもたぶらかしなん。一旦人語を為す上は真直に尚又可申(もうすべし)。若(もし)いなみ候に於いては我殺生戒(せっしょうかい)を破りて汝を殺ん」と憤りければ、彼申けるは、「の物を言ふ事我等に不限(かぎらず)、拾年余も生き候へば都(すべ)て物は申ものにて、夫(それ)より拾四、五年も過候へば神変を得候事也。併(しかしながら)右之年数命を保(たもち)候無之(これなき)」由を申ける故、「然らば汝物言ふもわかりぬれど、未(いまだ)拾年の齢に非(あら)ず」と尋問しに、「狐と交りて生れしは、其年功なくとも物言ふ事也」とぞ答ける故、「然らば今日物言ひしを外に聞ける者なし。我暫くも飼置(かいおき)たる上は何か苦しからん。是迄(これまで)の通(とおり)可罷在(まかりあるべし)」と和尚申ければ、和尚へ対し三拝をなして出行(いでゆき)しが、其後はいづちへ行しか見へざりしと、彼最寄(もより)に住める人の語り侍る。

岩波文庫 ISBN:9784003023120 page35-36

余談。同じ『耳嚢』に、この話とは別に、40年もある家で飼われていた猫が巨大妖鼠と戦って恩返しをする話も収容されています。また、曲亭馬琴『南総里見八犬伝』に出てくる化け山猫も、少なくとも17年は人間に化けて暮らしています。江戸時代の人々は神通力を得て化け猫レベルまで到達すれば何十年でも生きられると思っていたようです。

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