畑の大食漢、芋虫さん
なんとなくイメージでイラストを作ってしまいましたが、こんなツノが生えている芋虫さんなんていませんよね・・・
(;^_^A
セスジスズメ蛾の幼虫さん
黒光りする体に鮮やかな斑点の、セスジスズメさん。この子は発芽したばかりの赤カブの芽を食べていました。
↑のようにちっちゃいときは、まだそれほど目立ちません。でも、大きくなる子です。むしゃむしゃ食べて、どんどん育ちます。
そのセスジスズメたちの好物は、里芋の葉っぱ。この小さな体で、座布団ほどもある里芋の葉っぱを、超高速で食べつくしてしまいます。人間なら、十畳敷の畳くらいのお餅を一日で食べちゃうくらいの勢いでしょうか?なんともすさまじい食欲ですね!
そんな大食漢ですが、肌触りのよさは天下一品!ビロードの肌触りとはまさにこのこと。
まだ触ったことのない方はぜひ一度、そっと背中を撫でてあげてください。これほどなめらかな皮膚があるのかと感動するレベルですよ♪皮膚に毒はありません。ときどき「チチチ」と鳴くことがありますが、そのあまりに無力な威嚇もかえって可愛らしいだけ。
私はふつうは手袋をはめて農作業をしますが、この子たちをつかまえるときは、わざわざ手袋を取って素肌で感触を楽しむくらいです。そのくらい魅惑的なビロード肌の子たちです。
そして、そうなんです。こんなに目立つのに、外敵も多そうなのに、弱弱しく鳴く以外、防衛手段を何も持っていません。しいて言えば、せいぜい、ヘビの擬態(なのかな?)をする程度なのですが、そのヘビ具合も決して上手とはいえません。こんなので大丈夫かと心配になるくらい無防備なセスジスズメたちです。
↑上のセスジスズメと、↓下のシンジュサン(成虫)の擬態度を比べれば、その実力差はあきらかです(;’∀’)
もちろん、私はこの子たちを殺したりはしません。せっせと容器に集めては、空き地に放しています。これでも一応農家ですから、畑にいられては困りますもの。
ママ蛾が選んでくれた美味しい葉っぱから、いわゆる”雑草”(雑草という言葉は嫌いですけど)だらけの空き地に移されて、彼らとしたら三ツ星レストランから大衆食堂に連れていかれた気持ちかもしれません。でも、御免、どうか耐えて立派に育ってくださいね。
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なお、セスジスズメの成虫はこんなお姿です。私はまだ撮影に成功していません。幼虫はたくさんいるのに、たくさんいすぎて困っているくらいなのに、成虫はなかなか撮影できないどころか、そもそも見かけることも少ないというミステリー(私が下手なだけともいう)。
ですので、画像はお借りしました。ありがとうございます。
User:OpenCage – http://opencage.info/pics.e/large_252.asp, CC 表示-継承 2.5, リンクによる
超高速機みたいでかっこいいですね~
確かに、背中にも羽にもスジがあります☆
トビネオオエダシャクさん
オクラの葉っぱ、本来はこんなに幅があるはずなのですが、
すっかり食べられて、葉軸だけになっています。
葉っぱに乗っている緑色の子、検索によれば「ツマグロオオヨコバイ」さんみたいです。虫たちって種類も多ければ、幼虫・蛹・成虫さらに雌雄と一種で七変化(?)する子もいて、全然覚えられません。この子たちはけっこういますが、このような虫が葉っぱを食べたとは思えず?
参考書によれば、フタトガリコヤガの幼虫が犯人の場合が多いそうです。
しかし、私が見つけたそれっぽいのはこの子だけでした。オクラのすぐ下に生えている赤紫蘇にいました。
最初、この子がフタトガリコヤガさんかと思いました。が、撮影後に調べたら、どうも違う?フタトガリコヤガさんの背中の筋は黄色で、その横に黒い斑点模様が並んでいます。でもこの子は真っ白い筋のよこに黄色い模様。
検索したら、トビネオオエダシャクの幼虫さんのようです。
なんて美しい芋虫なのでしょうか。黒い地肌に、鮮やかな白線、それを縁取る黄色い模様。文句なしに美しい子たちなのに、私の写真技術ではその美しさが全然表現できなくて、もどかしい・・・
この子がオクラの葉っぱを食べた子かどうかはわかりませんが、違う気がします。
そして、トビネオオエダシャクさんって、幼虫の時はこんなに美しいのに、成虫はすごい地味な蛾さんなんですね。フリー画像が見つからなかったので、興味のある方はすみませんが「トビネオオエダシャク」で検索してください。
ほかの子たち
こちらの子も、実は種類がわからない(汗)。赤紫蘇の葉っぱをムシャムシャ食べている子。シャクトリムシさんの一種っぽいですが、あなた、誰?
どなたにしても、よく食べる子だ(笑)。
ところで畑の葉っぱにつく虫といえば、アオムシさんこそ、その代表格でしょう。モンシロチョウ、スジグロシロチョウ等の子たちだそうですが、私には見分けられません。
↓葉っぱがウンチだらけ。緑の葉っぱに緑色のコスチュームで隠れているアオムシさん、どこにいるかわかりますか?
ここと、ここにいらっしゃいます。
はい、補導・・・というのは人間勝手な都合。彼等は何も悪いことはしていません、ただ生きるために食べているだけ。でも、ごめん、やっぱり畑にはいて欲しくないの。原っぱに移動してください。
アオムシさんたちも背中の手触りは良いんです。ただ体が小さすぎて、人間のぶっとい指先ではその感触を十分に楽しめないんですよね。
やはり撫でるなら巨大に育ったセスジスズメさんだなあ( ̄▽ ̄)
それにしても。
芋虫さんたちって、嫌われることが多いんですよね。
青虫さんたちは、まだいいんです。成長してきれいな蝶々になればもてはやされ、蝶デザインのアクセサリーが女性たちの身を飾ったりと人気ですから。でも、蛾は「蛾」というだけで嫌われることが多いです。蝶と蛾って、同じ仲間なのにねえ?どちらも昆虫綱チョウ目の昆虫たち。
美しい蛾は多いです。面白い模様も蛾に多いです。私の眼には蝶々にぜんぜん負けていません。なのに、なんで「蛾」というだけでそんなに嫌われるの?
私には蝶と蛾を差別する意味がまったくわかりません。
以上、無農薬農家からのレポート(?)でした。
芋虫・青虫捕獲器
こんなのを使っています。
- 2リットルのペットボトルを上の方で2つに切ったもの
- ダブルクリップ1つ
- 虫ピンセット
虫ピンセットは、指ではつまみにくい小さな子用です。プラスチック製と金属製が売られていますが、私は少しでも当たりが柔らかいようにとプラスチック製を選んでいます。
ペットボトルの上部は、このように少し切り込みが入れてあります。
ダブルクリップで挟んで固定するとき、この凹みがなくても固定はできます。が、上部がどうしても斜めに傾いてしまうんです。
凹みをつけることで、このように、まっすぐしっかり固定できます。
この捕獲器は、虫さんをつまんで入れたり、虫さんがいる葉っぱの下にあてがって虫さんをチョイチョイ突いてボトルに落とし込んだりして使用しています。バケツのような容器ですと、虫さんは壁を登って脱走できるんですよね。でもこのペットボトル捕獲器から脱走できた虫さんはまだいません。
↓は友情出演の、愛猫シロロたん。