日曜大工でセミプロなキャットタワー

*同居の工夫:猫と暮らす知恵*
日曜ダイカーによるセミプロなキャットタワー
【著:花水木様 2013年11月12日】
目指すは材料費一万円以内
と、いうわけで(ん?どういうわけ?)早速新調したキャットタワーの紹介です。
わたくし花水木は自称サンデーダイカーです。当然キャットタワーを新調するに当たっては、自作することを前提に検討をしました。
先代の市販品と同様、2本柱で天井突っ張り型、途中に棚あり、というデザインで、材料費は1万円以内が目標です。
材料の説明
キャットタワーを自作する場合に最もコストがかかるのは、柱に巻くロープ代です。そもそもロープなど巻かずに木の柱を立てるだけでも良いとは思うのですが、木の柱も結構お高い。
そこで、柱には塩ビ管を使い、ロープの代わりにパンチカーペットを貼り付けることにしました。
柱の材料としては、より安価な紙製のボイド管というのもありますけど、先代のキャットタワーの状況から考えて却下ですね。
パンチカーペットはのちのちの張り替えが容易なようにネジで留めることにしました。ネジの頭が露出しますので、出来るだけ当たりの柔らかそうな形状のネジを選ぶ必要があります。安全第一です。
天井の突っ張り部分は、プラ束という建築材料を使うことにしました。棚板は一枚板は高価ですので、1×4材を3枚並べて作ることにします。
取り付け方法は、柱である塩ビ管に貫通する穴を開け、そこに差し込んだ塩ビパイプの上に棚板を乗せて固定することにしました。
それでは早速製作開始!
作業行程

右側が直径89ミリ、長さ2メートルの塩ビ管です。排水用の肉薄管でVU管というそうです。規格は80とのこと。1本998円です。これを2本購入。
左側は10センチ72円のパンチカーペット。幅は91センチ。それをちょっと余分に210センチ購入しました。カーペットを塩ビ管円周長さプラス留めシロ分2センチを足した30センチ幅で切り出しているところです。特別出演は野良母さん。

切り出したカーペットに仮止め用の両面テープを貼り、塩ビ管に巻きつけているところ。

出来上がりました。

10センチ間隔で100本504円の木ネジを使いカーペットを塩ビ管に留めていきます。
ドリルドライバーが2台写っていますが、ひとつは下穴開け用でもうひとつは木ネジを締めるため。1台2000円くらいで買ったもので、銀色のほうは軸にガタがきているのでお蔵入りしていましたが、久々の登場。充電式ではなく、コンセントに差し込んで使います。
正直、安物ですが私には十分なんです。1台あるとなにかと便利です。現在でも3000円はしません。

ネジ留めが終わったら棚板を乗せる塩ビパイプを通すための穴を開けなければなりません。
直径22ミリの座ぐりカッターというのをドリルドライバーに取り付けて穴を開けます。私は以前に同じような作業をしたことがありましたので、この座ぐりカッターを持っていたのですが、現在買うと900円くらいです。この座ぐりカッターなしで穴を開けるのはたいへんだと思います。今回の一連の作業の中で一番特殊な作業です。
通したパイプが水平になるよう、穴は正確な位置に開ける必要があります。安価なマスキングテープで位置決めをしました。

開け終わった穴にパイプを通してみました。パイプは16という規格の塩ビパイプです。直径は22ミリ。これは水道管用と寸法は同じですが、電気配線用として売られているものです。
何が違うかといえば色です。水道管用はグレーか黒の暗い色しかありませんが、電気配管用にはこのアイボリーと薄茶色がありました。
ひとつの棚を乗せるために250ミリのパイプが2本必要です。1メートル180円ですので2本購入し、普通のノコギリで切り分けました。

天井に突っ張るためのプラ束です。いろいろ種類はありましたが、違いは高さ調節範囲です。私が選んだのは250ミリから375ミリまで調節できるもので、1本800円でした。
はじめから片側だけに分厚いベニヤ板がネジ留めされていました。そこに塩ビ管の差込用に十文字に木をネジ留めしました。材木の高さは25ミリ。そこらへんにあった端材ですのでプライスレス。
左側が一番伸ばした状態で、右側は縮めた状態に塩ビ管を差し込んだものです。実際には上下逆にして使います。

塩ビ管にプラ束を差し込んだ時の内部の状態です。ガタがなければOKです。

棚板です。1×4材を3枚並べて作りました。棚の長さは700ミリです。
これを3つ作りました。3段分ですね。
3つ作るのには長さ1820ミリの1×4材が4枚必要です。近所のホームセンターで1枚450円でした。合計1800円ですが、もし同じ大きさ厚さの一枚板を買おうとすると3倍じゃ済まないかも。
組み立てに使った木ネジは手持ちのものです。左が表側で、右の裏返っているほうは、棚の乗る塩ビパイプと固定用のサドルと呼ばれるものの位置関係を示しています。
このサドルは直径22ミリ塩ビパイプ専用のものです。金属製もありますが、当たりの柔らかい樹脂製を選びました。1個19円で12個購入しました。
完成!

部材が揃ったので組み立ててみました。
土台になる部品の写真を撮り忘れてしまいましたが、手持ちの端材にプラ束に施したのと同じく、塩ビ管差し込み用の十文字をネジ留めしただけのものです。
早速、松吉が乗り心地を試しにやってきました。これで完成です。

棚を裏から見た図です。
念のためカーテンレールとチェーンで連結しておきました。角という角はすべて丸めてあります。安全第一です。

孫六も爪の研ぎ心地を試しています。
シンプルで華はありませんが、その分非常に頑丈です。試しに私は2段目の棚に座ってみましたが、ビクともしませんでした。市販品のキャットタワーと違って柱を繋いでいない1本柱ですから丈夫なわけです。
カーペットの耐久性はまだわかりませんが、自分で作ったものですので張り替え方法に不安はありません。
材料費
材料費ですが、合計でちょうど8000円です。カーペットのネジ留めに使った木ネジも含みます。(両面テープと位置決めの目印に使ったマスキングテープ、それと棚の組み立てに使った木ネジは手持ちのものなので含みません。)
座ぐりカッターを買っても9000円弱。この際ドリルドライバーを買っちゃっても12000円弱かな?ドリル(刃)は100均でも買えますし。
あ~楽しかった♪
出来上がったばかりのキャットタワーでニャンズが遊んでくれてホッとしている花水木です。先代よりも途中の棚の間隔が広いので難易度は高いのですが、まぁ棚の追加が必要そうならまた作ればいいのですし。
構想には時間を掛けましたが、材料が揃って作り始めてからは完成までは正味2日でした。
追伸

PS.丸く切り抜いた箇所はジグソーを使いました。でも、これは単に時間を節約したいだけです。
写真のように糸鋸とノコギリと木工ヤスリで、角を丸めたり丸く切り抜くのはさほど手間ではありません。時間が掛かるだけです。
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