猫里親募集の方法あれこれ
一口に「里親募集」といっても、色々な方法があります。
その子の一生の幸せは、あなたの手にかかっています。どこにどんな良縁が待っているか分かりません。可能な方法はすべて貪欲に挑戦しましょう!
あなたがその子を飼うことは本当に不可能ですか?
あなたの手の中にいる、小さな、か弱い命。 あなたを不安そうに見上げている澄んだ瞳。
その子をあなたが飼ってあげることは、本当に不可能ですか?
「猫は飼ったことがないから・・・」
「うちにはすでに犬が1匹いるから・・・」
そんなことは心配無用!
本屋にいけば猫の飼育書は何冊もありますし、ネットで調べれば猫サイトは星の数ほどあります。
また、猫は想像以上に順応性に富んだ動物です。 ほとんどの猫が、先住猫や、犬やウサギやフェレットなど異種の動物たちと、うまく共存してます。 犬と猫が仲良く一緒にお昼寝なんて、最高に可愛いじゃないですか!
あなたと出会ったのも、何かの縁。 その子を家族に迎えるのは、本当に無理ですか?
もういちど、ご家族とよく相談してみてください。
![子猫](https://nekohon.jp/images/2010/1006-ei1.jpg)
里親探しの王道は、まずは身近な人から!
友人、知人、親戚、親類。
近所の人や、職場の同僚。
昔の同級生、趣味の仲間、飲み友達に、取引先。
里親探しの王道は、まず、身近な人に聞く、です!!
片っ端から聞いてください。
知っている電話番号にはすべて電話してください。
知っているメルアドはすべてメールしてください。
学校に通っている子供がいるなら、しめたものです。 クラスの話題にできないか、学内放送で流したり 学校の掲示板や学級新聞に里親募集の掲載ができないか、 いろいろ手を尽くしてみてください。
行きつけの美容院があるなら、話してみてください。
行きつけの飲み屋があるなら、ママさんに頼んでみてください。
お花の先生、お茶の先生、ピアノの先生などに知人いるなら尋ねてみてください。
カルチャースクールに通っているなら、講師の先生に1分だけ時間をもらってください。
回覧板にチラシを入れてもらうというのも一つの方法です。
身近に里親さまになってくれる人を見つけられれば、精神的に一番安心です。 がんばれ!
動物病院
次になんとなく安心なのは、動物病院経由で決まった里親さまかも、です。
猫が病気や怪我で苦しんでいても、ちゃんと治療してくれない飼い主ってけっこう存在します。 でも動物病院に来る習慣がある里親さまなら、その点は多分大丈夫。 動物の飼育経験者が多いのも心強い点です。
チラシを作って、置いてくれるよう、近所の動物病院に頼んで回りましょう。 こちらが誠意を見せて依頼すれば、断る病院はおそらくないでしょう。 動物病院の多くは、そのようなチラシを貼る掲示板なども用意しています。
また、獣医さんやペットショップオーナーは、里親募集の手段について 有益なアドバイスをくれる場合もあります。 そういう広告を無料/廉価に掲載できる場所や情報誌はどれか、 近所で里親会等が開催されているか、など、 できるだけ詳しく教えて貰いましょう 。
ペットショップ
一般に、猫が欲しいと思ったとき、まず訪れる場所は? ペットショップではないでしょうか。
近所のペットショップにも、ぜひ頼んでみましょう。 子猫をショーケースに入れて店頭販売しているようなペットショップはダメですが(汗) そんな生体販売はしない、フードやグッズ主体のペットショップなら、多くのお店で チラシくらいは貼らせてもらえると思います。 ショップにとっても、もし自分の店経由で里親さまが決まれば、顧客になってくれる可能性大ですからね。
チラシを貼らせてもらうお礼にキャットフードの1袋くらいは購入してくださいね。(^o^)
![猫](https://nekohon.jp/images/2010/1003-aki1.jpg)
スーパー、ホームセンター、市民センターなどの掲示板
スーパーやホームセンター、市民センター、地域の集会所、駅、カルチャーセンターなど、 自由に利用できる掲示板が用意されている場合があります。 積極的に利用しましょう。
西洋ではキリスト教の教会もけっこう重要な役割を果たしているようですが 日本の教会はどうなんでしょうか?キリスト教の教義から言っても ミサの前に入り口でチラシを配る許可はもらえて当然だと思うのですが。 ダメもとで聞いてみましょう。 (^_^)
動物愛護団体、ボランティアグループ、里親会
まず最初にお断りしますが、動物愛護団体に猫を預けてハイさよなら、なんてことは 決してできませんし、そんなことは期待しないでください。
日本には、国営の動物愛護団体というものはありません。 どの団体も、関係者が身銭を切って、ギリギリの状態で活動しているというのが実態です。 ほぼすべての団体が一般家庭での一時預かりさんを募集しています。 あなたが拾った子猫を受け入れる余地なんか無いのです。
でも、里親募集のノウハウは持っています。 また地域の危険人物(里親詐欺など)の情報も持っているかもしれません。
近くに動物愛護団体やボランティアグループがあれば、アドバイスを求めてみましょう。 そういう団体があるかどうかは、ネットで検索したり、動物病院やペットショップに聞いてみてください。
また多くの動物愛護団体が「里親会」を定期的に開催していて、 それに参加出来る場合があります。 里親会なら、経験豊富なボランティアスタッフも来ますから、学ぶところも多いでしょう。 安くて親切な獣医さんを教えてくれるとか (^_^)
なお、里親会は、保健所や愛護センターが開催している地域もあります。 もしかしたら参加できるかもしれません? 万が一を期待して、一度連絡してみたらいかがでしょうか?
![子猫](https://nekohon.jp/images/2010/101003-kiku1.jpg)
地域新聞、情報誌、フリーペーパー
私が住んでいる市には市民新聞があり、そこに里親募集の広告が載せられます。 その新聞の場合、広告の長さは数行程度、1回目は無料で、連続して掲載する場合は 費用がかかりますが、1回400円程度と安いものです。 猫を保護するたびに利用しています♪
地域のミニ新聞や、さまざまな情報誌、ミニコミ誌、フリーペーパーなど 無料もしくは廉価で広告を載せてもらえる媒体はけっこうあります。 ぜひ利用してください。
張り紙/ポスター、チラシ、ポスティング
玄関前に張り紙「猫、譲ります」。
電柱にもポスター(貼るときは地域のルールに従ってください)。
チラシを大量に印刷して、一軒一軒のポストに入れて歩く(ポスティング)。
駅前や商店街、各種イベント会場など、人が集まる場所でチラシ配り。
学校の下校時間に合わせて配ったり (いずれも事前に許可を得てくださいね)。
もし開発されたばかりの新興住宅地、なんてものがあればチャンスです。 念願のマイホームを手に入れた!これで遠慮無くペットも飼えるぞ!と、 はりきっている家族がいる可能性が高いです。 新築ペット可マンションも同じ。 一戸一戸、ポスティングしましょう。
これらはオーソドックスで労多き方法ですが、それだけに、決まれば嬉しさもひとしおデス。
なお、キンキラキンの言動で超有名なカリスマ獣医師・野村潤一郎氏も 若かりし頃はせっせとビラを配ったようです。 『Dr.野村の猫に関する100問100答』という本にその時の様子が書かれています。
『(前略) 自動販売機の前なんか結構捨てられているポイントでした。多いときで三十六匹拾いました。 もちろん全部飼いきれないので「猫を飼ってください」というビラを五千枚刷って、 自転車こいで町中に配りました。最後は切れ痔になりましたね。でも、飼い手はすぐ見つかりました。 (中略)
猫を拾うなら自分で飼うべきで、飼えないのなら、自転車こいで五千軒ビラを配るような 根性を見せてほしいと思います。つまり、自分が猫を拾って、友だちに押しつけて、 自分はいいことをしたっていうのが間違いなんです。
五千枚ビラを配れば、三日で飼い手が決まります。本当の猫好きならそうしてほしい。 そうやって猫のために頑張れば、必ず猫の神様が見ていて、いいことが起こります。 (後略)』
![猫ポスター](https://nekohon.jp/images/2015/mami2.jpg)
猫カフェ、ドッグカフェ、ペットシッター、ペットホテル
もし近くに猫カフェやドッグカフェがあれば、 里親募集のチラシを置いてくれるよう、頼んでみてください。
ペットシッターさんがいれば、ぜひ問い合わせてください。
ペットホテルがあれば、チラシを持って出かけてください。
インターネットでの里親募集
私がはじめてネットで里親募集をしたのは1999年秋のことでした。 いまや、ネットでの里親募集は、当時とは比べものにならない規模に拡大しています。
ネットでの里親募集は成功率が高く、大変有効な手段です。 が、ネットの世界ならではの「コツ」や「暗黙の了解」、「注意事項」というものもあります。 詳しくは別ページで述べますので、そちらをご覧ください。
新聞の折り込み広告
最後の手段。 新聞の折り込み広告(汗)。
そう、毎日、新聞にどっさり入ってくるアレです。 あれを、私、やったことがあります。
まだネット里親募集が普及していなかった頃。 保護した猫は推定5~8歳、未去勢雄で、外猫経験2年以上、猫エイズキャリア。
友人知人その他通常の方法ではどうしても里親さまが見つからず 大人猫の雄ということもあり、うちの猫ともめ事絶えず。 なんとか早急に里親様をと、思いついたのが、新聞の折り込み広告。
10万円握りしめて、新聞店を尋ねました。 15,000枚刷って住宅地域に配布。
当日は次々と電話が。 「どこどこに愛護団体がありますよ」とか 「猫ちゃんどうなりました?いえ、引き取れないんですけど、子供が気にして聞いてくれって・・・」 というような電話が過半数でしたが(汗)、 まじめに里親として名乗り出てくださった方も3名いらっしゃいました♪ 猫ちゃんは無事、その中の一人に決まりました。 その猫は大事にされて、何年もエイズは発症せず、それは幸せに暮らしました。
早急に里親さまを決めたければ、かなり有効な手段といえそうです。
欠点は、経費がかかること、および、もっと問題なのは、 「あの家は猫好き」と町中に知れ渡ってしまうこと。
折り込み広告は、地方紙などのコミュニティ欄に1行広告を載せるより、 はるかにインパクトが強く、はるかに多くの人の目にとまります。 それは残念ながら、その後捨て猫される危険が大きいということにつながります。
だから「最終手段」なのです。
私も、折り込み広告を入れた後に2度、計6匹の子猫が庭に捨て猫されました。 それらは小さな子猫だったので、すぐに里親さまが見つかりましたケド。
で、気になる経費。
B4サイズの紙に単色印刷で15,000部。 用紙代8,400円、折り込み料40,500円、プラス消費税で、合計51,345円でした。
本来なら更に印刷料がかかるそうです。で、事前調査で10万円用意したのですが。 なんと新聞店の店長さんが 「私も動物が大好きです。とても印刷料までいただけません」 と新聞店の方で持ってくださったんです。 「機械を回すだけですから」と仰ってくださったんですが インキ代や電気代、手間賃がかかっただろうに・・・
10数年前の話です。 今でもその店長さんには感謝です。
![子猫](https://nekohon.jp/cats-wp/wp-content/uploads/2020/01/101009-kuri1.jpg)
これはダメ!!!
駅前や商店街の、炎天下の路上に、猫ケージを置いて子猫を入れ 「誰かもらって~!」と呼びかける。
これは、絶対に止めてくださいね!
猫は、捨てられただけで心理的にひどいショックを受けています。 人通りの多い中でケージに閉じこめられロジロ見られたり触られたりしたら そういう事が苦手な猫のこと、一生忘れられないほどの苦痛を味わうことに。 その結果、病気になったり、最悪死んでしまうこともあります。 命に別状がなくても 性格がゆがんでしまったら、新しいおうちで可愛がってもらえません。
犬の場合は、その子に性格によりますが、常に人と一緒にいて みんなに声をかけてもらったり可愛がられるのが大好きな犬がいます。 そういう犬なら路上での里親募集も有りかもしれません(くれぐれも体調管理には気をつけてね)。
しかし、猫には虐待以外のなにものでもありません。
![猫](https://nekohon.jp/images/2010/101004-kuri1.jpg)
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