トロたんのハニャハニャ日記

子猫と大人猫

じゅういちがつ の まんなかへん

パパが 変などうぶつを つれて帰ってきた。
子猫みたいにゃんだけど 全身黒白にゃんだよ!

猫って ふつう 
ボクやレオお兄ちゃんみたいに しましまか、
みけやおつうみたいに 三毛だよね?

にゃんだろう、この子?

トロ

じゅういちがつ の まんなかの すこしあと

そのどうぶつは やっぱり子猫だったにゃん! きっとまだ小さいから 黒白にゃんだね。

早く ボクたちみたいな トラ猫になれるように いっぱい ペロペロしてあげた。 子猫は ボクの顔面に 猫キックした。

やれやれ。
こんなちっちゃい奴 別に痛くはないけどにゃ。

トロとハナ

じゅういちがつの おわりくらい

子猫はずっと うちにいることになったんだって。
ハナちゃんっていう名前なんだって。

でもね パパもママも「ハニャ~♪♪」って呼んでいる。
だからボクも「ハニャ」って呼ぶんだ。

ハナ

じゅうにがつの あたま

ハニャ、どんどん大きくなる。
いっぱい食べる。
ボクたちを 追いかけまわす。

ボクたちは 安心して眠れにゃい。

ハナ

じゅうにがつの、すこしあと

ハニャにトイレの ただしい使い方を おしえてあげた。

ハニャは ほりほりが まだ 下手にゃんだ。 だから コツを おしえてあげたにゃん。

「もっと力を入れて。 トイレの外に 砂がいっぱい とびでるくらい いきおいよく ほるにゃんよ」って。

ボクが掘るとね トイレの まわりじゅう 砂だらけになるんだ。 えっへん!

じゅうにがつの、もうすこしあと

ハニャは子猫だから まだまだ たくさん おぼえないといけないこと が ある。

きょうは 新聞ダイビングの レッスンだ。 ママが 新聞をよんだあとは あまりたのしくない。 パパが よみおわった時を ねらうのにゃ。 ママは よみおわると たたんじゃうけれど パパは たたみの上に ひろげたままにしておくからね。

まず、ヘッドスライディングする。 それから ガシャガシャして バリバリして ビリビリして シャカシャカして ブルンブルンして もういちど うしろにさがってから おもいきり グワシャッ って つっこむんだ。

ハニャは力がないから 新聞がすこし やぶれるだけ。 ボク お手本を にゃんかいも しめしてあげたよ。

ボクがやると へやじゅう 新聞吹雪が舞うにゃん。

トロとハナ

じゅうにがつの まんなかへん

きょうは しょうじのやぶりかたにゃ。

しょうじの やぶれていないところがあったら ツメをだして よじのぼり ベシベシと 猫パンチする。 しょうじは 新聞紙より やぶれにくい。 力がいるにゃん。

ハニャにはまだすこし むつかしかったにゃん。

いいよ いいよ かわりにボクが まいにち あたらしい穴を あけてあげるから。

障子を突き破る猫

じゅうにがつの おわりのほう

れいぞうこの前に ママが立ったら すぐに おやつを ねだらないといけない ということを ハニャにおしえてあげた。 そうしないと ニンゲンって うっかりものだから おやつをだすのを わすれちゃうんだ。

れいぞうこが開く おとがしたら すっとんでいって鳴くにゃんよ。

トロとハナ

あたらしい年

きょうのおべんきょうは とってもむつかしかった。 おまんじゅうの たべかたを おしえたにゃん。

おまんじゅうは かみで包んであって そのうえ 箱にはいっている。 だから 大変にゃんだ。

まず箱を たなからおとして開け つつみ紙を くちゃくちゃ噛んでひっぱる。 つぎに おててのツメを 紙にひっかけて ビリビリとはがすにゃんよ。

ハニャがひとつの おまんじゅうと とっくみあいをしているあいだに ボクが箱のなかにあった おまんじゅう ぜんぶ やぶいてあげたよ。 見る? 

トロと饅頭

いちがつになって すこしたったころ

家族はおたがいに たすけあう ということを ハニャにも よく おしえたにゃん。

きょうね、パパがきかいを ぶんかいしていた。 パパがいそがしいときは ボクたち猫は  手伝わないといけにゃいにゃんよ。

ボクは まず 赤と黒のひもを 咬み咬みして ぷっつり 切断してあげたにゃん。 パパがぶんかい しやすいように。

つぎに パパがはずしていた ねじを コロコロ転がして みんな 家具の下とか 見えないところに しまってあげた。 ねじが 出たままだと ちらかっていて みっともないでしょ。

そしたら、パパったらね。 「あ~! こいつ、スピーカーのコードを噛み切りやがった!」 とか 「ねじが足りない!どこだ!?」 とかって 大声で 言ってたにゃんよ。 あんにゃ 大きな声を だすんだから ボクのおてつだい やくにたったにゃんね♪

ハニャ、 そんけいのまなざしで ボクを見ていたにゃん。

トロとハナ

いちがつの まんなかへん

いまどきの 猫ともなれば きかいの ひとつやふたつ そうさできないと はずかしいにゃん。 きょうは ハニャに リモコンのつかいかたと 電話のつかいかたを おしえたにゃん。

リモコンは かんたんにゃん。 プチプチに たいじゅうを乗せて ふむだけにゃん。 「こら いいところでチャンネル替えるなっ」って パパが言ったら 成功にゃん。

電話は もうすこし ぎじゅつがいるにゃん。 まず じゅわき というものを け落としてから プチプチを 踏むにゃんよ。 この ゲームの ゴールはね 「お客様のおかけになりました番号はただ今使われておりません」 って いわれたときにゃんだって。

ボクもじつは まだいちども ゴールにたどりついたことはにゃいんだ。 いつかは ゲームオーバーしてやるにゃ!

トロとハナ

いちがつの だいぶすぎたあたり

おにゃかが すいたとき ママに ごはんを ねだるほうほう、 これも すっごく だいじだよね。

まず、 だいどころにいって  「んんんななななぁぁぁぁ!」となく。 それから ママの足に スリスリして 「んんななぉぁぁ?」と さいそくする。 それでもダメなときは ママの体に 爪を立てて よじのぼるんだ。

ハニャはちっちゃくて まだじゅんじょが よく わからなかったので さいしょから ツメをたてて よじのぼっちゃった。

トロとハナ

いちがつの かなりすぎたころ

きょうは ティッシュの使い方を おしえたよ。

ティッシュはね あまりクチャクチャかむと やぶれやすくなって ひきだせないんだ。 パクッとくわえて サッとひきだすのが いいんだよ。

ハニャはまだちいさいので ティッシュの端をくわえたまま 2~3歩うしろに さがらないと 1枚をひきだせないんだ。 ボクは おおきいから あたまを上下させるだけで どんどん ひっぱりだすことが できるんだよ。

一箱ほとんど全部 ひっぱりだして 見せてあげたにゃん。

猫

いちがつの おわりのほう

ハニャの歯が はえかわった。 ハニャも おとなになってきたんだ。

ボクは一番たいせつなことを ハニャに おしえることにした。 ほんとうにたいせつなことだから、 レオお兄ちゃんに せつめい してもらった。 ボクより レオお兄ちゃんのほうが 弁が立つからね。

「ニンゲンはね ボクたち猫のために存在しているんだよ。 ニンゲンのつとめは ボクたち猫に尽くすことにあるんだよ。

でもね、 ボクたち猫は やさしい気持ちを忘れてはならない。 ニンゲンが ボクたちのために働くのは当然にゃんだけど ボクたちも ときどきは 感謝してあげなきゃ。 ニンゲンが気持ちよく働けるように。

いちにちに一回 スリスリしてあげること。

いちにちに一回 ゴロゴロいってあげること。

いちにちに一回 抱っこさせてあげること。

これを忘れてはいけにゃい。

このルールさえ まもっていれば 家の柱を爪研ぎでボロボロにしようと 布団に粗相しておまけにゲロゲロしようと 猫砂を家中にばらまこうと 食卓の魚をぬすんで、ついでにカレーの中ですべってころぼうと 何してもゆるされるんだ。 わかったにゃ?」

「はい、わかりまちた」

ハニャは しんみょうに こたえたよ。 ハニャ、もう君は りっぱな 飼い猫にゃ!

トロとハナ