小春ちゃん、やすらかに・・・

10月になってすぐの日、私はイチゴの苗を買いに町まで出かけたのでした。

山道を抜けるあたりの路肩に、小さなその子は倒れていました。
通り過ぎながら、今のは子猫では!?と気づき、慌ててUターンしました。
虎太郎の例がありますから、もしやと思って。
虎太郎も、車に前肢をもぎとられ、満身創痍の体ながら、生きていたのです。
虎太郎を保護したのは2018年夏↓。おかげ様でも今虎太郎は元気です。

 

でも、・・・

 

その小さな子は、すでに亡くなっていました。

生後8週(野良の子なら~12週)くらいの、まだ子猫というより赤ちゃん猫といってよい月齢です。
すでに腐臭も強く、いつからこんなところに横たわっていたのか。
死後硬直はもうとけていたこと、おなかがガスで大きく膨らんでいること、最近の気温等を勘案し、おそらく、死後3日前後(涙。

車にあったペットシーツで二重にくるみ、さらにゴミ袋にいれました。
ゴミ袋なのは申し訳なかったのですが、車にはこの子をいれられる適切な袋が他になかったのでしかたなく。

連れて帰って埋葬してあげなきゃ・・・。

ホームセンターまであと少し。
急ぎイチゴ苗だけ買って帰ろうとし、ふと出入口の横に仏花があるのを見つけ、それも2束買いました。
このあまりに幼く失われてしまった命を、花無しで見送るなんてかわいそうすぎますもの。
買わなくても、家に戻れば、周囲に野菊など咲いてはいます。
でも、野山の花は、この暑すぎた夏を耐えて、見事に花咲かせた子たち。
そんな花たちを切るのは申し訳ないので、すごく久しぶりに切り花を買いました。

子猫はうちの動物達の墓地に埋葬しました。
外猫だったベロちゃんやまるちゃんの横です。

ベロちゃん♀
まるちゃん♀

 

土をかけたあと、まるちゃんたちと同じように、屋根瓦を2枚、墓石がわりに置きました。
もしまた次も猫に生まれてきたら、今度こそ、立派な瓦屋根の家の飼い猫として愛されて暮らせますように、という私の願いです。

ちょうど埋葬しおえたとき、雨が降り出しました。
猫は雨が嫌い、雨に濡れずにすんだのがせめてもの救いです。
お空が一緒に泣いてくれているような気がしました。

せめて名前だけでも付けてあげようと
「小春ちゃん」にします。
小春は旧暦で10月の別名。
旧暦ですから、正確にはちょっと早かったのですけれど、とはいえすでに10月ではありましたし、お名前くらい温かみのあるものにしてあげたくて。
  
(子猫の画像はありません。かわいそうな姿にカメラをむけられませんでした。キジトラの子でした。)

羽の生えた子猫、生成AI画像

 

発見場所の近くに人家はありません。
子猫がひとりでいるような場所じゃないんです。
誰か人間がそこまで運んで子猫を捨てたに違いないんです。
誰かが虎太郎をも捨てたと同じように。

かわいそうに・・・

猫は捨てないでください。
子猫が生まれて飼えないなら里親様を探してください。
どうか、どうか、お願いします。

猫の遺棄は法律で禁止されています

もし猫を捨てる現場に遭遇した場合。

その猫さんを救助することが第一ですが、可能な限り、その行為の証拠(動画撮影など)をおさえたうえで、警察に通報してください。
猫の遺棄は法律で禁止され、罰則も決められています。

動物の愛護及び管理に関する法律(昭和四十八年法律第百五号)
第六章 罰則
第四十四 
 3 愛護動物を遺棄した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 4 前三項において「愛護動物」とは、次の各号に掲げる動物をいう。
  一 牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる
  二 前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬は虫類に属するもの

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