虎太郎、せまる
いつだって、積極的なのは子猫のほう。
「くるるんお兄たん!」

「くるるんお兄たん!」
「くるるんお兄たん!」
「わ、わ、なんだ?」

「お兄たん!」
「お兄たん!」
「お兄たん!」
「お兄たん!」
「わ、わ、わ!」

今まで、末っ子で目も見えないとあって、猫からも人からもちやほや甘やかされてきたくるるん。
突然、兄の立場になっても、どうしてよいのかわからないようです。
虎太郎はまだエリザベスカラー生活ですが、お食事時にカラーを外すと、嬉しそうです。
カラーはストレスが溜まるよねえ。可哀想に。
でもね、傷はしっかり治さないと。
腕を失うほどの大怪我でも死ななかった精神力の持ち主、もうしばらく、我慢できるよね。