ヤマちゃん、チロリンのあとを追う

野生のヤマネコのような猫
ヤマちゃん。大人猫でうちの方へ流れてきた元野良猫さん。
何ヶ月もかけて、やっと捕獲器にはいって、去勢に連れて行ったとき、あまりに暴れて
「まるで野生のヤマネコのようだ」
で、お名前も「ヤマ」ちゃん。
去勢後リリースしましたが、ありがたいことに、そのままうちの周辺に住み着いてくれました。
その後は毎日、朝晩のごはんをあげ続けました。ヤマちゃんも律儀に通ってきてくれましたが、その性格はヤマネコ状態のままでした。
やがて、外猫仲間にチロリンが加わりました。2ニャンはあっという間に仲良しになり、その後は常に一緒に行動するようになりました。どちらかというと、チロリンがヤマちゃんのあとをいつも必死に追いかけてくっついている、という感じでした。
人間には馴れないけど、ほかの動物達には寛容な、ボス肌の猫でした。



ごはんは貰いながらも、野性的な生活を謳歌
自分と同じくらいの大きさのヤマドリを捕まえてバリバリと食べちゃったり、私に長いアオダイショウをプレゼントしてくれたり(いらない😭)、田舎猫らしく、野性味たっぷりだったヤマちゃん。
これは小鳥を捕まえて食べている画像です😓

キャットフードをお腹いっぱい食べて、さらに猫の本能の命ずるままに好きにハンティング。冬は私の所有する廃屋にセットされたムートンのベッドで眠り、夏はまたたびの木陰で酔っ払う。このまたたびは私が猫たちのために庭に植えたものです。


そんな生活を十数年も続けた猫でした。猫が大好きな「暖かいコタツの中」こそ知りませんでしたが、お外で暮らす猫としては、かなり恵まれたほうの毎日だったと思います。
チロリンとのお別れ
ヤマちゃんもチロリンも、年齢にはかないませんでした。2025年になると、急激に老いが目立ってきました。飛び跳ねるように歩いていた猫たちの歩みは遅くなり、一日中ひなたぼっこする姿が目立つようになりました。


夏が過ぎ、秋が過ぎると、チロリンの衰えが目立つようになりました。一応捕獲は試みたものの、以前にも捕獲して手術につれていったりしたことを覚えているらしく、まったく捕獲器に近づきません。
現代医学では老いを治す薬はないし、ここまできたらもう自然にまかせよう・・・私も無理はしないで見守っているうちに、とうとう、チロリンがお星様になりました。
チロリンを失って、ヤマちゃんの衰弱がますます目立つようになりました。そうこうするうちに、冬が近づきます。当地の冬はこんなですから↓

降雪がひどくなる前にヤマちゃんは保護してしまおう、と決心して、ついに実行に移しました。
捕獲器にははいってくれませんから、スキをみて手掴みです。掴んで、用意してあったフタつきの45リットルゴミ箱に落とし、さっとフタをしめます。ケージやネットより、ゴミ箱のほうがツルツルで入れやすいだろうとの判断です。
そのまま保護部屋の3段ケージに移しました。ヤマちゃんは、生まれて初めて、室内猫となりました。
2025年12月5日のことでした。


ヤマちゃん、ケージに慣れる
保護直後のヤマちゃんは、ひどいニオイでした💦
背中の毛がひどい毛玉状態で、なぜこうなったのか分りませんが、とにかく臭かったです。かといって人馴れしていない猫、気楽にシャンプーや毛刈りもできません。この毛玉、おそらく鎮静剤でも使わないと、動物病院でも綺麗に刈ることはできないでしょう。
ヤマちゃんが保護生活にもう少し慣れるまで、そのまま見守ることにしました。

ケージ生活に少し慣れてきた頃、スキを見て、少しずつ毛玉を切っていきます。といっても、先っぽだけです。猫の皮膚は驚くほど伸びますから、下手に切ると皮膚まで切ってしまいかねません。それは絶対に避けたいので、こんな凸凹状態に。ごめん。

性格のキツイ猫でしたが、そこは賢い猫。自分がすでに高齢なこと、体もすっかり弱っていること、吹雪の中より家の中のこのケージにいる方が、今の自分にははるかに暖かく快適なことを理解してくれたようです。
5回くらいなら撫でさせてくれるようになり(それ以上撫でようとすると噛みつかれます)、この調子ならもしかしたら抱っこも、と期待していたのですが・・・



ヤマちゃん、チロリンのあとを追う
2026年1月22日の朝でした。
その前夜までは元気・・・とまでいきませんが、ちゃんと食べてくれていたのです。3段ケージは、棚板を2枚追加して段差を小さくしてあったのですが、それもふつうに飛び降りたり乗ったりできていました。だから私も油断していました。
その日は寒かったし、もみじたんがまたやけに鳴いていたので、起きてすぐ保護部屋を見に行きました。
ヤマちゃんはケージの床に倒れていました。周囲は糞尿で汚れていましたが、そのときはまだ息がありました。ベッドの中に吐いた跡、糞も格段についていて、苦しみながら下のトイレまでおりたようです。そこで力尽きてしまった・・・。
ヤマちゃんの体を軽く拭いて、ペットシーツを重ねた上に寝かせました。それから、ケージの中の掃除。
もう上り下りしないですむよう、小さな1段ケージを出しました。ヤマちゃんのすぐ横で、時々ヤマちゃんを撫でながら、それを組み立てはじめたのですが・・・
組み終わる前に、ヤマちゃんは逝ってしまいました。
もともと、看取りのために室内に入れた猫です。春まで持ってくれれば良いと思っていたのに・・・。亡くなって、初めて、しっかりと抱けました。驚くほど軽い体でした。
ヤマちゃんの年齢はわかりませんが、初めて見たときはすでに立派な大人猫でしたので、13歳以上であることは確かです。
段ボール箱にペットシーツを敷き、毛布を入れ、ヤマちゃんを寝かせました。

火葬しました
2月4日、やっとヤマちゃんを火葬につれていくことができました。それまで、あまりの雪で、連れて行くことができなかったのです。
私が利用しているのは、市のクリーンセンターに併設されている動物火葬施設です。市営なのでサービスといえるほどのものは無く、文字通り火葬するだけ。朝お預けして、夕方収骨にいくシステムです。収骨も、容器他は自分で用意し、飼い主自ら炉に半分からだを突っ込むようにようにして自分でお骨を拾います。そのかわり、4200円と安いのが魅力です。
丁寧にやりたいなら、ペット霊園も経営しているお寺さんにペット火葬を頼むことも可能です。お経もあげてくれるし、いろいろなオプションをつけることもできます。でも、2万円~なんですよね・・・。この差額、私にとっては大きいので、市営火葬しか利用したことがありません。いちいちお金をとるお坊さんより、野生の小鳥たちのさえずりの方が、なんかありがたい気がしますし。
昨日今日と晴れて雪も減ってきていますけれど、それでも、山の中はまだ膝を超える雪。
春にチロリンの横に埋葬する予定ですが、きっともうお空でヤマちゃんとチロリンは一緒になって遊んでいますね。


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