pH試験紙(リトマス試験紙)で猫尿を調べる

子猫

下部尿路疾患(F.L.U.T.D.)から愛猫を守るために

健康な猫さんの尿pHは、弱酸性(pH6.2-6.6)です。

リン酸アンモニウムマグネシウム(=ストルバイト struvite、NH4MgPO4·6H2O)の結晶は、pH7.0以上で析出し、pH6.6以下で溶けます。尿のアルカリ状態が数日間も持続すると、結晶同士で固まり、これにカルシウムなど他の尿成分が結合して大きな結石になります。結石が尿道につまってまったく排尿できずにいると、72時間以内に尿毒症を発症します。尿毒症はきわめて致死率が高い病気です。

尿pHは一日のうちでも大きく変動します。愛猫をストルバイトに由来する結石症から守りたければ、尿pHが1日1回は6.6以下になるように気を配り、アルカリ尿が続かないようにすることが一番の予防となります。

そのような細かい尿チェックには、pH試験紙がおすすめです。使いやすさからも、衛生面からも。pH測定できる器具類もありますが、尿をみるのですから、やはり使い捨ての方がよいでしょう。

アドバンテックのpH試験紙

ネットで注文して、買ってみました。【Advantec Test Paper BTB pH6.2-7.8】東洋濾紙株式会社の製品です。

注文して約1週間後、メール便で届きました。タバコの箱くらいですが、厚みはタバコの箱より薄いです。定型封筒にいれられて送られてきました。 なんの箱か、素人にはちょっとわかりにくい?(汗)

この例では、pH6.2~7.8を0.2間隔で調べるのに適した試験紙を選んでいますが、 試験紙によって、調べられる範囲は色々あります。
今結石症というわけではないが予防のためにチェックしたい、という方は、もっと広い範囲で(例:pH4.0~9.0/0.5間隔など)調べられるタイプのほうが良いかも知れません。

*購入商品:Lot No.51215010

紙箱の中にさらに結構丈夫なプラスチックの箱にいれられています。中には、細い試験紙20枚の束が10個、合計200枚はいっています。

箱の裏側には、色見本があります。この色と見比べながら、pH度を調べることになります。

  1. りんご酢(酸性)
  2. 井戸水(中性)
  3. 薄いせっけん水(弱アルカリ性)

pHがチェックできるという砂との比較です。
砂ではよく分からないアルカリ性度でも、ごらんの通り、試験紙ははっきり青に変色しました。

猫砂にチェック砂が最初から混ざっているタイプは、使いやすいのですが、トイレにずっと敷いていることになりますので、使っているうちにトイレ環境や室内環境、その他の要因により、チェック粒が影響を受ける場合が考えられます。私としては、多少面倒でも、できるだけ試験紙によるテストの方をお勧めします。

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※猫トイレの横に置いて、猫さんが排泄を始める様子でサッと使えるようにしておきましょう。

ご注意ください

尿pHに影響を与える要因はいろいろあります。フードの内容や飢餓度、発熱、アシドーシス・糖尿病・膀胱炎・その他、さらに精神状態まで、pH変動の要因となりうるものはとても多いのです。 また、健康な尿でも、室温で放置さると尿素が分解してアルカリ性となります。 

その上、尿石症は、ストルバイトが一番多いとはいえ、それだけではありません。シュウ酸カルシウムやシスチンなど、酸性尿でつくられる結晶もあります。

尿のpHチェックは、あくまで、膀胱炎やストルバイト結晶析出の目安のひとつに過ぎないことはお忘れにならないでください。


【注】商品仕様・価格・リンク先等はいずれも、このページ作成時のものです。その後、改良等で仕様変更される場合があります。また、販売終了等でリンク切れとなる場合もあります。

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