猫草研究:はじめに

猫草

catwings様による猫草研究です。

猫草研究:はじめに

ウチの猫達は幼い頃は猫草をあんまり食べなかった。 なので、猫草は「常備品」とはなっておらず、たま~に気が向いた時にビニールポットに植わっている猫草(210-400円:店と時期によって値段が違う)を購入して食べさせていた。

年と共に猫達は猫草を喜ぶようになり、ある日、常備品とすべく通販で探す事にした。

安い物とか良さそうな物を探すうち目についたのが、5回分栽培できる「犬と猫が好きな草栽培セット(以下商品A)」と、「ニャッパ(以下商品B)」と言う商品名の猫草(栽培キット)だった。

商品Bはオオムギを使用しており
  「一般的な猫草はえん麦ですが、〈ニャッパ〉は大麦若葉を有機栽培しているので、人が健康食品として食べられるくらい、安全でヘルシーです。」
と言うキャッチフレーズが付いていた。

このフレーズにたいそう心惹かれていたのは事実である。 しかし送料別で550円/3個、他の店では250円/個(送料別)と言う価格で、商品Aの5回分(種のみ10回分)で680円(送料別)と比べると高価のものとなっていた。

その時には商品Aを購入して与えたが、どうしてもオオムギ若葉の事が頭の隅に引っかかっており、調査開始するに至った。

ウチの常備品にするにあったっては、猫達の意見も重要であるため、同時に実験に参加していただく事にした。

*記載内容については、全て2007年6月現在のものである。

エンバク
朝露が綺麗な猫草(エンバク)

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*** 猫はなぜ草を食べるのか? ***

猫はイネ科の草を好んで食べます。 なぜ肉食獣である猫が草を食べるのか、その理由は色々言われています。

●吐くため

尖った草を食べて胃を刺激し、寄生虫や、毛繕いの際に飲み込んだ抜け毛を 吐くために草を食べるのだという説。

実際に、猫は猫草を食べたあと、かなりの頻度で嘔吐します。 その吐瀉物の中には草が混ざっています。

●排泄を促すため

植物繊維を取ることで排泄を促しているのだという説。

「もともと動物は胃の調子が悪いとき、食べたものがよくないことに気づいて、 ちゃんともどすのがふつうである。または下痢などで、早く排泄してしまうと いうのが、ふつうであろう。このように自然な反応を引き起こしやすいように、イネ科の葉を食べるのだと考えることが出来る。 また、その葉が前述したように、未消化のままでていくならば、消化機能が働いているかぎりにおいて、そのため便通がよくなるという可能性がある。 だからネコは、消化不良のような状態がおこったときに、細葉を食べるわけ であろう。」
(『ネコはなぜ夜中に集会をひらくか』p72、小原秀雄著)

●葉酸などのビタミン摂取のため

葉に含まれる微量のビタミン、中でも葉酸を摂取するために草を食べるのだという説。

「葉には生物の基本的な代謝に必要なビタミンなどの補酵素が含まれ、 特に葉酸は赤血球の核を合成する抗貧血因子とされています。つまり新鮮なイネ科植物はねこにとってのサプリメントであり、薬草でもあるのです。 」
(『ネコと暮らせば』p146、野澤延行著)

●嗜好品として

猫草をよく食べる猫と、あまり食べない猫がいます。 猫草が好きな猫は、噛む時の感触が好きなのではないか、という説もあります。確かに、うちの8ニャンの中でも、猫草に目のない子がいる一方で、あまり興味を示さない子もいます。

猫が草を食べる理由は、おそらく最初の3つ、プラス、一部の猫にとっては、人間にとってのコーヒー等とおなじく、嗜好品ともなっているのではないでしょうか。

(背景色がグレイの項はnekohon著)

草のエントリー

まずオオムギは必須だと思ったが、よく考えたら猫が食べる草は、基本的に「イネ科」の植物なら問題ないだろうと思った。

と言うのは、昨年ウチの猫達はエノコログサ(イネ科)をお土産に持って帰ったときには、喜んでじゃれた挙句最後には食べてしまったからだ。

他の種類のイネ科の植物の種も入手を開始した。

ハトムギはオオムギの後に思い付き、 「食べる猫草、生牧草、動物園にも出荷している」なんてうたって、イタリアンライグラスを真空パックで届けてくれる所をネットで見つけたが、200gで1700円と大変高価なものであった。

「買えないものは、育ててやろう」と思い、これもまたエントリーする事とした。

イタリアンライグラスを探しているうちに、チモシーも見つけたのでついでに加えて、結果として入手できた以下の5種の比較検討を行う事とした。

  1. エンバク(燕麦:オートミールやパンの原料となる)
  2. オオムギ(大麦:お酒やパン、青汁の原料となる)
  3. ハトムギ(はと麦:漢方薬やお茶の原料、免疫力のアップ、肌にも良い)
  4. イタリアンライグラス(和名 ネズミムギ:牧草、動物園の飼料にもなる)
  5. チモシー(和名 オオアワガエリ:ウサギ等の家畜の餌、牧草)

*写真上は右がエンバク、左がオオムギ
*写真下はハトムギ

猫草

*写真上は左がエンバク、右がイタリアンライグラス
*写真下は左がエンバク、右(袋入り)がチモシー

猫草

被検猫

catwings タウンに住む3頭にお願いした。

猫

コザイ姫:♀
2歳6ヶ月、体重3.8kg。性格;よくしゃべる、ストーカー。

アッシュ王子:♂
2歳、体重4.8kg。性格;ビビリ、実は甘えたい。

ヒデヨシ王子:♂
2歳、体重4.8kg。性格;お人よし、catwingsタウンの第二のストーカー。

【猫草研究】by Catwings様

  1. 猫草研究:はじめに
  2. 草の育て方について
  3. 実験経過 0~6日目
  4. 実験経過 7~11日目
  5. 実験結果
  6. 考察と結論

copyright (c) 2007catwings

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