猫草研究:考察と結論

猫草

catwings様による猫草研究です。

土について

猫が食べたら終了にするのか、もう少し成長させたいかで使用する土を変える必要があるであろう。

どの様な土が良いかまでの検討はちょっと難しいが、「生えてきた芽を食べておしまい」とするならばあまり栄養に関して考慮する必要はなく、今回の物で充分であったと考えられる。

一方、長くもたせる場合はある程度の栄養(腐葉土とか)は必要であろう。 今回は基本的に「猫が食べたら終了」と考えて栽培をしている。

発芽までの間は水分が大切な為に、バーミキュライトを水分保持の目的で入れた。 他は何でもいいのではないかと思う (例:川砂、赤玉土、発芽様の土、腐葉土、ベランダ栽培用プランターの土等)。

ベランダ栽培用プランターの土は別に無くても発芽と今回程度の発育に影響は良いと思うし、赤玉土でなくても川砂や発芽用の土や安い腐葉土でも良いのではないかと考える(未確認)。

猫草

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入手に関して

全ての種は通販で入手した。

オオムギやハトムギは春先であれば楽天とかの検索にも掛かって来るが、一般的にはペットプランツとしての使用をしない為、今の時期になってしまうと検索にかかって来なくなってしまう。

しかし、種を扱っている種苗店に直接問い合わせを行うと入手できる事は確認済みである(ハトムギ、太田種苗のみ)。

もちろん、店によっては断られてしまう場合もあるとは思う。

ハトムギに関しては、種の写真をご覧になった方で「ん?何だか見たことがあるな」とか「あっ、あれに似ているな」と感じた方もいると思う。

「あれ」とは、そう、子供の頃に遊んだ「数珠玉」である。 「数珠玉」はハトムギの原種だそうだ。

なので、自然の豊富な地域に住んでいる方は、今年の秋にでも採取して栽培する事が可能だという事である。

猫草

イタリアンライグラスとチモシーはウサギのサイトから入手したが、これは盲点であった。

「種がこんな所で売っているとは・・・」と言う感じである。

うさぎのサイトは侮れない・・・。

また、ごく最近エンバクは鳥のえさを扱っている「キクスイ」と言う所で265円/600gで入手できる事を知った。

現在私が知る限りここがエンバクの最安値ではなかろうか?

ここはオオムギ等の他の穀類も扱っていたが、皮付きか否かの明記が無かった。

皮が無いと発芽しないか、しても発芽率が落ちるそうなので購入する前に皮が付いているかどうかを店に確認する等注意が必要である。

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成長について

まず、今回ハトムギは「種が隠れる程度」より多く土をかけている(つまり深い位置に蒔いている)が、今回も前二回と同程度の日数差で発芽している。 実験の性格上、どの種も同じ条件で行いたかったのだが、少なくとも今回程度の深さであれば、深さと発芽日に影響がなかったと言う事である。 しかし、発芽し時間が経過するとやはり少し種が露出してきていたので、「ハトムギを栽培する」と言う事を考えた場合、少し深く埋めた方が良いようだ。 (今回蒔いた深さは、大体1-1.5cm程度であった。)

また、イタリアンライグラスチモシーは本来ならもっと大きくなり、かつ太い葉も出てくるようなので、今回は栽培方法が悪かったと考えられる。

チモシーにカビが生えてしまった原因は、種を密に蒔きすぎたためと、水分がちょっと多かった事が考えられる(カビが会えた場所が、猫が鼻を押し付けていた場所だと言うのが、少々気になるが・・・)。 もっと種と種の間隔が空くように蒔けば、カビも生えず成長する可能性があると考える(現在実行中)。

また、猫達は、短い芽が生えている状態のチモシーを最初に見た時には皆入念に匂いをかいでいたので、成長すれば食べる可能性はあると考えている。

今回は、猫のひげかそれより少し太い程度までしか成長していなかったイタリアンライグラスにも、皆、大分興味を示していた。 ヒデヨシなどは食べようとしていたにもかかわらず、うまく噛み切れなかった様なので、「食べにくいから食べなかった」が実情ではないかと考えられる。 これも、時間をかけて太い葉ができるまで栽培すれば、食べる可能性があると考えている。

*写真:エンバクとベランダにて、主演女優コザイ

猫草

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猫草が倒れてきたり、枯れてきたりする原因について

猫草が倒れてきたり、枯れてきたりする原因について。 これは、ここでわざわざ書くべきかどうか少々迷ったが、一応記載する事とした。

猫草が倒れたり枯れたりしてきた時、プランターの中では何が起こっているか?

こういう時には総じて根っこがプランターの底一杯になっていてそれ以上伸びられない状況になっている。

プランター一杯になってしまった根っこは、よく見かける事と思う。 植物にとって根は大事な所なので、これが倒れや枯れの原因だと考えている。

この状態の回避は、もっと深いプランターに本数少なく植えれば良いのではないかと考えられる。 根が充分に張れる状態であれば、枯れずにもう少し長くもつと考えられる。

つまり、大きめに栽培して複数回刈り取る事を考えるようであれば、地面に植えるかまたは最低でも、もっと深いプランターにする必要があると考える。 では、どの位の深さが必要か?と言う事については、現在データもなく、明確な答えを見出せない状況である(もちろん、専門家の農業の方とかに聞けば速いのだが・・・)。

同様に、イタリアンライグラスの根っこは、実験終了時には写真と同様にプランターに一杯になっていたので、このプランターでは猫達が食べやすい葉になるまでに成長しない事が判明した。

*写真は、ある日のエンバク

猫草

一方、チモシーの根はまだ「充分根が張っている」と言える状態にまで成長していなかった(写真なし)。 なので、チモシーは今回使用した深さで可能かどうかはまだ解らない。

今回の結果より、「猫草の消費量が多い」ようであれば底の浅いプランター等で、頻回に栽培するのが良いと考えられる。

「猫草の消費量が少ない」場合または「何度か刈り取って与えたい」ようであれば、少し深めのプランターにしておいた方が無難ではなかろうか?

*写真:踊るアッシュとそれを眺めるコザイ、主演男優アッシュ

猫

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成長速度について

成長速度は結果の通りであるが、以前栽培した時より今回の方が成長速度の差が少ない印象を受けた。

条件は変えておらず、変わっているとしたら天候だけである。

つまり、日照時間と気温である。

これらの影響でこの様な結果が出たと思われる。 (あくまで仮定だが、オオムギの方がやや低めの気温でも成長しやすいなど。)

いずれにせよ、猫が食べた猫草が食べられるようになるまでの成長速度は、オオムギ >エンバク>ハトムギの順番は変わらなかった。

*写真上は今回の実験時の写真:左がエンバク、右がオオムギ 下は以前行った時の写真:左がオオムギ、右がエンバク

猫草

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嗜好性について

猫は習慣性の強い動物と言われるので、エンバクを食べるチャンスが多かったcatwingsタウンの猫達が他の草をあまり好まないかもしれないと言う予想はあった。

しかし一方で、おもいのほかハトムギが好評だった事に驚いた。

初めは、コザイなどはコンビニ袋を噛むのが好きなので、 「ハトムギのやや硬めの葉を噛んだ感触がコンビニ袋を噛む感触に似ているのか?」 と考えたが、コンビニ袋に執着のないヒデヨシも好んで食べていたので、必ずしも食感(かんだ感じ)で選んでいるのではなさそうである。

また、猫達は必ず匂いチェックをしてから食べるので、ハトムギは食指がそそられる匂いがするのでかも知れない。

アッシュはハトムギをあまり食べないが、もう少し慣れてきたらもっと沢山食べるようになる可能性はあると思う。

後、考えられる事としては、猫達は意外と硬い草が好きなのかもしれない(証拠なし)。

イタリアンライグラスとチモシーについては、充分成長させる事ができなかったのでペンディングであるが、無事育てる事ができれば、草の硬さとの関係がわかるのかもしれない。

*写真:普通の人は、猫が食べたとは思いつかない猫草の切り口

猫草

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コストパフォーマンスについて

種の蒔き方が変われば(種の間隔を空けて蒔く等)、計算も変わってくる。 イタリアンライグラスとチモシーがさらに安くなり、エンバクも購入場所によってさらに安くなると考えられる。

土の価格については、少なくとも今回mixした土は「犬と猫が好きな草栽培用土」と比べる限り、割安になっている。

土は数種類を購入してmixし、種は種で購入した方がコストパフォーマンスは良いと言う結果になった。 しかし、実際に選ぶとなると各個人の生活様式によもよるので、少々高くついても商品A.のようなキットが楽という考え方もあると思う。

今後の課題: 当面のものとして以下のことが考えられた。

A.イタリアンライグラスに対して

  1. もっと深いプランターに植えてみる。 (特に下の方は腐葉土なんか入れてみて、上の方はバーミキュライトとか川砂とかを入れてみたい・・・。)
  2. 種をまばらに蒔く の2点を改善して成長させてみて、catwingsタウンの3猫に試食して頂く。

B.チモシーに対して

  1. 種をまばらに蒔く 成長したら、A.と同様に猫に試食して頂く。

C.ハトムギ

発芽が遅いので、

  1. 今まで通りの栽培方法のもの
  2. 一晩水につけてから栽培するもの

の2群に分けて、成長速度を比較する。

D.上記以外

上記以外 では、特にエンバクで水栽培が可能かどうかは試してみたい所である。

*写真:数少ない写真で、アッシュが猫草を食べている様子

猫草

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結論(catwings タウンの選択)

  • 土は近所で購入し、種のみ安いところから購入して栽培する。
  • 常備品はエンバクと、少々高くつくが二番目に人気が高いハトムギとする。
  • イタリアンライグラスとチモシーは課題をクリアした時点で再検討する。

*嗜好性について:

今回の被験猫はcatwingsタウンのわずか3猫達なので、この結果が猫全てに当てはまるわけではない事を再度申し添えておく。

*写真は実験を行う以前のもので、猫草(エンバク)を美味しそうに食べるヒデヨシ。

猫草

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【猫草研究】by Catwings様

  1. 猫草研究:はじめに
  2. 草の育て方について
  3. 実験経過 0~6日目
  4. 実験経過 7~11日目
  5. 実験結果
  6. 考察と結論

copyright (c) 2007catwings

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